2006 Fiscal Year Annual Research Report
長期未発症HIV感染者における 細胞内抗HIV蛋白の発現および機能の検討
Project/Area Number |
17591062
|
Research Institution | Osaka National Hospital, National Health Organization |
Principal Investigator |
山本 善彦 独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部), 研究員 (30393292)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白阪 琢磨 独立行政法人国立病院機構(大阪医療センター臨床研究部), 部長 (40359310)
内山 恒夫 徳島大学, 大学院, 助教授 (90151901)
潟永 博之 国立国際医療センター, 厚生労働技官
|
Keywords | HIV / 長期未発症者(LTNP) / AOBEC3G / vif |
Research Abstract |
1、長期未発症HIV感染者の調査 国立病院機構大阪医療センターおよび国立国際医療センターにおいて、受診した合計2100人あまりの中で、6年以上CD4+Tリンパ球が継続して500/μl以上を維持している患者数を調査した。その結果、合計15人が該当した。 2、APOBEC3Gタンパクの発現 抗APOBEC3G抗体に関しては、米国NIHより供与を受け、これを用いた細胞内APOBEC3Gタンパクの蛍光染色を行ったところ、in situでの高発現を確認できた。しかし、その一方で、実際に末梢血単核球(PBMC)でのAPOBEC3G発現レベルは、大きなばらつきがみられる為、AOBEC3G発現量の高低を測定する際の、発現量の基準となるAPOBEC3Gを恒常的に発現している安定した細胞株の樹立を試みた。 一般的にHIV感染の研究にはリンパ球由来の浮遊系細胞が用いられるが、浮遊系細胞からはクローン細胞の作成は困難であることが多く、作成されたクローン細胞でのタンパク発現も安定であることが多い。そこで、単層系非浮遊系細胞の293T細胞株を基礎としたAPOBEC3G発現細胞を構築した。作成したAOPBEC3G発現クローン細胞のうち、A3G-C1およびA3G-C4はvif欠損HIVの感染が認められず、発現したAPOBEC3Gが機能していることが確認された。また、これらの細胞はin situでの高発現も認められ、今後、臨床検体由来HIV感染者PBMCでのAOPBEC3G発現測定の半定量化が可能になり、長期未発症者およびそれに準ずるSlow progressor,進行HIV感染者(ただし抗HIV療法導入前)ならびに健常者において測定が可能となった。
|
Research Products
(7 results)