2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591063
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田島 敏広 北海道大学, 医学研究科, 講師 (50333597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 信雄 北海道大学病院, 講師 (90250422)
菅原 照夫 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (40250451)
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Keywords | 副腎皮質 / 性腺 / NR5Al / ミネラルコルチコイド / バーター症候群 |
Research Abstract |
副腎、性腺疾患の原因の検討 副腎性腺の分化発生に重要なNR5A1(Ad4/BP)はステロイド合成、副腎発生、性腺の発生に関わる多数の遺伝子を制御するオーファン核内受容体である。この異常は副腎不全を示し、精巣の形成異常を共に示す場合、副腎は正常で、精巣の形成不全のみを呈する患者が報告されている。今回、副腎不全を示した女児2例、精巣の形成不全のみで副腎不全のない患者においてNR5A1(Ad4/BP)遺伝子を解析した。その結果精巣形成不全の患者においてエクソン2でT塩基からG塩基への置換をヘテロで同定した。この変異により41番目のValがGlyへ置換した。このアミノ酸はDNA結合に重要な第1番目のP-Box近傍に位置し、マウス、ラット、牛で保存されている。現在この変異体を構築し、その機能について検討を行っている。また副腎不全のみを示した46,XXの患者において変異は同定できなかった。 尿細管異常による電解質異常・ミネラルコルチコイド不応答症の成因解析 小児科領域における難治の尿細管異常症にバーター症候群がある。今回新生児型のバーター症候群、古典型のバーター症候群でその成因であるNa-K-2Cl輸送体、クロライドチャンネル(CLCNKB)の遺伝子解析を行った。新生児型のバーター症候群の患者ではNKCC遺伝子にフレームシフトを起こす変異を同定した。CLCNKBでは遺伝子の決失、アミノ酸欠損、W610Xの変異を同定した。W610Xの変異は日本人に高頻度であることを始めて明らかにした。 偽性アルドステロンI型はアルドステロンの受容体の異常である。今回1例においてミネラルコルチコイド受容体を解析し、第4エクソンに終止コドンへの新規変異を同定した。現在アルドステロン抵抗性のメカニズムを検討中である。
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Research Products
(5 results)