2006 Fiscal Year Annual Research Report
先天性好中球減少症におけるG-CSF受容体遺伝子異常の臨床的・生物学的意義
Project/Area Number |
17591069
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
三井 哲夫 山形大学, 医学部, 講師 (30270846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 貴子 山形大学, 医学部, 助手 (90312743)
早坂 清 山形大学, 医学部, 教授 (20142961)
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Keywords | 先天佳節中球減少症 / G-CSF受容体 / SBDS / 受容体切断型遺伝子異常 / Shwachman-Diamond症候群 |
Research Abstract |
国内の研究協力施設からの先天性好中球減少症と診断されたG-CSF受容体切断型遺伝子異常解析はこれまで20例について行い現在も引き続き症例のリクルートを進めている。これまでの症例の現在の臨床状況と現時点で新たなG-CSF受容体遺伝子異常が出現していないかを解析していくと共に新たな症例のリクルートを進めたい。 受容体刺激伝達系に密接な関連があるSHP2、Gab1、Gab2、Grb2、SOCS3、STAT3、STAT5、NRAS、KRAS2のmRNAの遺伝子配列決定は、解析しうる症例について解析を始めている。 一方で、先天性好中球減少症の一つであるShwachman-Diamond症候群(SDS)におけるSBDS遺伝子の異常について、これまで国内の多地域における10例について解析を行い、単にSBDS遺伝子異常をもっているという事だけでなく、全く同一のSBDS遺伝子異常をヘテロ接合体として持っている患者さんにおいても、臨床的なSDSとしての表現型が様々であることを明らかにした。SBDS遺伝子の生理的役割の詳細は未だ明らかではないが、これまでの解析でSDS患者においてその8割から9割においてSBDS遺伝子異常を伴っている事から、臨床徴候を示すには同じ経路のどこか別の場所においてか、もしくは関連していてもSBDSとは全く別な異常が存在する可能性が示唆される。
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