2005 Fiscal Year Annual Research Report
気管支喘息における末梢血単球及び肺胞マクロファージのロイコトリエン受容体機能
Project/Area Number |
17591092
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
市山 高志 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (20263767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 真成 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80363117)
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Keywords | ロイコトリエン / 単球 / マクロファージ / サイトカイン / ロイコトリエン受容体 |
Research Abstract |
気道の炎症性疾患である気管支喘息に効果があるロイコトリエン受容体拮抗薬について私どもが明らかにした新たな作用について概説する。 cysteinyl leukotriene (cysLT)は気管支平滑筋収縮作用を有する。ロイコトリエン受容体拮抗薬の気管支喘息に対する作用は気管支平滑筋収縮抑制作用以外にも明らかにされつつある。しかし、cysLT1受容体を有するCD14+単球/マクロファージへの作用はいまだ明らかではない。CD14+単球/マクロファージにおけるcysLT1受容体機能を明らかにし、ロイコトリエン受容体拮抗薬の作用を検討した。 1)単球/マクロファージにおいてtumor necrosis factor-α (TNF-α)刺激によるnuclear factor κB (NF-κB)活性化に対するロイコトリエン受容体拮抗薬の抑制作用を検討した。ロイコトリエン受容体拮抗薬は濃度依存的にTNF-α刺激によるNF-κB活性化を抑制した。 2)末梢血単核球においてリポ多糖体(lipopolysaccharide : LPS)刺激によるinterleukin-6 (IL-6)産生をロイコトリエン受容体拮抗薬は濃度依存的に抑制した。 3)cysLT刺激によるCD14+単球/マクロファージからの種々のサイトカインおよびケモカイン(TNF-α, IL-1β, IL-2, IL-4, IL-6, IL-8, IL-10, monocyte chemoattractant protein 1 (MCP-1), macrophage-colony stimulating factor (M-CSF), eotaxin)産生を検討した。cysLT刺激により、CD14+単球/マクロファージからMCP-1が産生され、MCP-1受容体であるCCR2B発現も増強した。またロイコトリエン受容体拮抗薬はこれらの作用を抑制した。
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