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2006 Fiscal Year Annual Research Report

RSウイルスの遺伝子型が,RSウイルス下気道炎後の気管支喘息発症に与える影響

Research Project

Project/Area Number 17591101
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

堤 裕幸  札幌医科大学, 医学部, 教授 (80217348)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 永井 和重  札幌医科大学, 医学部, 講師 (50347168)
本間 真二郎  札幌医科大学, 医学部, 助手 (00404658)
Keywords小児感染症学 / 小児喘息 / 小児アレルギー学
Research Abstract

1980年から2002年にかけてのシーズンにおける札幌市、及び東京都におけるRSV野外株(総計109株)を無作為に抽出し、欧米やアフリカの代表的な分離株も加えて系統樹解析を行った。グループAの解析では、欧米の分離株に命名されているGA1,GA2,GA4,GA5,GA7の5つの分枝を確認できた。例えば、GA1は80年代前半の札幌と東京の株からなるが、1956年に分離された標準株であるLong株との近似が見られた。また、GA7は大阪を含んだ三都市の90年代以降の株からなり、同時期の国外の株も含んでいた。
グループBでも同様であり、GB1,GB3,GB4などを確認できたが、既存の分枝には属さない多くの株が存在した。JaB1は札幌の80年代前半の株による直線的な分子進化が見られる分枝であるが、1962年に米国で分離された標準株である18537株と近似していた。この様に、同一系統の遺伝子型を有するRSV株の地域集積性とともに、世界的規模での時間集積性が認められた。本邦のRSV野外株は諸外国の株と密接な関係を保ちつつ進化を続ける一方、本邦独自の変異を生じていた。
続いて、それぞれの症例のRSV感染症の重症度、その後のRAD(reactive airway disease)発症の有無、更に気管支喘息発症の有無と、その内容(アトピー型、非アトピー型)などに付いて、診療録の解析、電話による聞き取りなどを行った。診療録の保存の不備、転居などにより解析が困難な症例も多く、解析できた症例は、札幌市にて分離された例の半分ほどに止まり、ウイルスの遺伝子型とその後のRAD発症、気管支喘息発症の有無などとの間には明確な関係を見出すことができなかった。

  • Research Products

    (4 results)

All 2007 2006

All Journal Article (4 results)

  • [Journal Article] 新感染症学 感染症学各論 RSウイルス感染症2007

    • Author(s)
      堤 裕幸
    • Journal Title

      日本臨床 65

      Pages: 384-388

  • [Journal Article] RSウイルス感染症と気道疾患について2006

    • Author(s)
      堤 裕幸
    • Journal Title

      アレルギー・免疫 13(7)

      Pages: 77-78

  • [Journal Article] 臨床 RSウイルス感染症2006

    • Author(s)
      堤 裕幸
    • Journal Title

      呼吸 25(11)

      Pages: 1034-1038

  • [Journal Article] 風邪の全体像2006

    • Author(s)
      堤 裕幸
    • Journal Title

      臨床とウイルス 34(5)

      Pages: 391-395

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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