2005 Fiscal Year Annual Research Report
アンギオテンシンIIレセプター遺伝子導入マクロファージの腎線維化の進展に及ぼす影響
Project/Area Number |
17591107
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
西田 眞佐志 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (50275202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜岡 建城 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (60189602)
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Keywords | 腎線維化 / マクロファージ / unilateral ureteral obstruction / アンギオテンシンII type 1レセプター / MMP-2 |
Research Abstract |
アンギオテンシンII type 1レセプター(Agtr1)遺伝子のknockout mouse(Agtr1 -/-)より得た骨髄をwild typeに移植し、片側尿管結紮(UUO)により腎線維化を誘導し、腎線維化の程度をマッソン染色により、間質マクロファージ(Mφ)浸潤をF4/8o染色により検討した。UUO day 5ではAgtr1 -/- mouseとコントロール群との間で、浸潤Mφ数と線維化の程度に有意差を認めなかったが、UUO day 14ではAgtr1 -/-群では浸潤Mφ数は有意に減少し、線維化の増加を認めた。同時にUUO day 14ではAgtr1 -/-群で腎組織におけるpro-fibrotic cytokinesのmRNAの発現増強を認めた。さらに、腎線維化と間質Mφ浸潤におけるMMP-2の意義を検討する目的で、UUO day 7から13およびday-2から4にかけてMMP-2阻害剤を投与し、day 5および14のMφ浸潤と線維化の程度を検討した。その結果、UUO day 5,14ともTISAM投与により線維化の程度は著明に増加し、間質浸潤Mφ数は、TISAM投与によりUUO day 5では有意な変化を認めなかったが、UUO day 14では有意に減少した。さらにマウス腹腔由来Mφの遊走能を検討したところ、UUO腎組織(day 14)に対するin vitroでの遊走Mφ数はTISAM投与により有意に減少し、intact Lamininと比べMatrix由来分解peptide(RGDS peptide)に対しより大きな遊走活性を認めた。以上より、UUOの後期においては浸潤MφおよびMφの持つAgtr1が腎線維化を抑制し、さらにMMP-2はMatrix由来分解peptideを介して間質Mφ浸潤を増加させることにより、腎線維化を抑制することが示唆された。
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Research Products
(1 results)