2006 Fiscal Year Annual Research Report
アンギオテンシンIIレセプター遺伝子導入マクロファージの腎線維化の進展に及ぼす影響
Project/Area Number |
17591107
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
西田 眞佐志 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (50275202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜岡 建城 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (60189602)
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Keywords | 腎線維化 / マクロファージ / unilateral ureteral obstruction / アンギオテンシンII type1レセプター |
Research Abstract |
アンギオテンシンIItype1レセプター(Agtr1)遺伝子のknockout mouse (Agtr1-/-)より得た骨髄をwild typeに移植し、片側尿管結紮(UUO)により腎線維化を誘導し、腎線維化の程度をマッソン染色により、間質マクロファージ(Mφ)浸潤をF4/80染色により検討した。UUO day5ではAgtr1-/-mouseとコントロール群との間で、浸潤Mφ数と線維化の程度に有意差を認めなかったが、UUO day14ではAgtr1-/-群では浸潤Mφ数は有意に減少し、線維化の増加を認めた。同時にUUO day14ではAgtr1-/-群で腎組織におけるpro-fibrotic cytokinesのmRNAの発現増強を認めた。Agtr1-/-群ではcontrol群と比べ末梢血の単球および骨髄におけるmacrophage progenitor cellはともに減少しており、monocyte chemotactic protein-1(MCP-1)に対するin vitroでの遊走能はAgtr1-/-macrophageとwild type macrophageで差がなく、AngII(10^<-6>M)は両者において遊走能に影響しなかった。これらのことより、Agtr1-/-macrophage群における末梢血の単球や骨髄macrophage progenitor cellの減少が、間質浸潤macrophage数の減少の一因と考えられた。更に、thioglycollate投与により誘導した腹腔内macrophageを用い、in vivoおよびin vitroにおけるmacrophageの蛍光latex beadsの〓食能をflow cytometryを用い検討したところ、Agtr1-/-macrophageでは〓食能の障害がみられ、in vivoではwild type macrophageもAgtrl antagonistの投与により〓食の抑制がみられた。Agtr1-/-macrophage群では間質浸潤macrophage数の減少がみられたことと考え合わせ、Agtr1-/-macrophage群における間質浸潤macrophageによる細胞外基質fragmentなどの〓食処理能の低下が腎線維化の増加の一因となったことが推察される。
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Research Products
(2 results)