2005 Fiscal Year Annual Research Report
心臓冠状動脈形成におけるメルトリンβ/ADAM19の機能解析
Project/Area Number |
17591117
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬原 淳子 京都大学, 再生医学研究所, 教授 (60209038)
森 善樹 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00166381)
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Keywords | 心臓 / 発生 / 冠状動脈 / メタロプロテアーゼ / 形態形成 |
Research Abstract |
メタロプロテアーゼ酵素の一つであるメルトリンβ/ADAM19は様々な膜分子をシェディングすることでその分子を活性化する酵素である。心臓では弁形態形成に関わる因子の一つとして考えられている。弁形態形成は上皮-間葉細胞転換により心内膜床が分厚くなり、次に出生直前までにその心内膜床は薄くなるリモデリングという2段階で成立することが考えられている。この過程ではいろいろな因子が関わることが判明しているが、メルトリンβは上皮-間葉細胞転換に関わるErbBのリガンドであるNeuregulinの分解制御に必要な酵素と考えられている。このメルトリンβを欠損させたマウスでは冠状動脈の異常が予想されたため、心エコー検査を実施した。冠血流を検査するには心拍数を遅くする必要があるため麻酔薬としてケタミンと鎮静剤としてキシラジンを併用腹腔投与して検査を行った。野生型の冠動脈中隔枝は右開口部から起始するが、本マウスの中隔枝は右側よりも左側から起始するものが多く認められた。さらに本マウスの冠動脈中隔枝は拡張し瘤状になっており、心室中隔内であたかももう一つの心室を形成するかのような大きなマスを形成し、その後血液は右心室に流れ込む瘻を形成していた。この中隔枝の血流は収縮期に逆流波形を示すことが判明した。
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Research Products
(7 results)