2006 Fiscal Year Annual Research Report
胎児創傷治癒機構の解明:皮膚再生機構マスター遺伝子の発掘
Project/Area Number |
17591153
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
今 淳 弘前大学, 医学部, 助教授 (60271798)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高垣 啓一 弘前大学, 医学部, 教授 (70163160)
山口 真範 弘前大学, 医学部, 助手 (20400129)
|
Keywords | 遺伝子 / 再生 / 糖鎖 / 創傷治癒 / 皮膚 |
Research Abstract |
1.Differential Display法及びSAGE法で検出した胎児創傷治癒機構(SWH)特異的発現伝子のクローニング 平成17年度に引き続きSWH特異的遺伝子のクローニングを繰り返し行い,その塩基配列を決定した。その結果,CCAAT-chaperoninとfibromodulinの発現促進,decorin, COL7A1の発現抑制を認め,SWH特異的発現遺伝子である結果を得た。 2.SWH特異的ヒアルロン酸(HA)の生化学的解析 HAの高値がSWHの特徴である。本年度は,様々なサイズのHA糖鎖(100万,37万,4万)を成獣マウス皮膚線維芽細胞に投与し,SWHと同様な遺伝子発現をして再現できるものを同定する。この結果,decorin遺伝子はいずれのHA投与によっても発現抑制を受けたが、他の遺伝子は変動が見られず,SWHが単にHAの高発現によって単純に制御されてい無かった。 3.HA合成阻害剤4-メチルウンベリフェロン(MU)によるノックダウンマウス作製と遺伝子制御 1)MUをマウスに摂取させた。その結果,皮膚は全体に萎縮,乾燥性で,水分保持能は著しく低下した。また足関節の変形も認められた。組織学的には真皮萎縮と汗腺拡張が著明で,正常マウスに比較して皮膚の創傷治癒が遅延し,瘢痕形成も著明であり,SWH解析の有用な実験動物となった。2)MUによりCOL7A1の発現がマウス表皮角化細胞及び線維芽細胞ともに発現亢進することを見出し,発現促進機構の詳細を転写レベルでの解析した結果,-144/-51の間に応答配列が存在。しかもUV-クロスリンクにより55000のタンパク質の結合していた。
|
Research Products
(4 results)