2006 Fiscal Year Annual Research Report
ジェラティネイス活性発現調節による炎症性皮膚疾患治療への基礎的研究
Project/Area Number |
17591158
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小林 孝志 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (90234830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
輪千 浩史 星薬科大学, 薬学部, 助教授 (50318614)
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Keywords | ジェラティネイス / 炎症 / matrix metalloproteinase / caspase / involucrin / leptomycin B / 角化 / 創傷治癒 |
Research Abstract |
ジェラティネイス活性が皮膚の炎症病態に関わることが示唆されており、本活性を司るmatrix metalloproteinase(MMP)-2および9、tissue inhibitor of metalloproteinases(TIMP)-1および2の発現制御について検討した。 1.RNA interference治療についての検討 培養細胞へのMMP-2およびMMP-9各々についてRNA interferenceを施行、炎症やアポトーシスに関わるcaspase-3/7,8および9活性の変化について検討した。結果、MMP-2,9どちらの発現抑制によっても特にcaspase-3/7活性の低下を認めた。 2.KRE-M9結合蛋白によるMMP-9発現制御についての検討 MMP-9遺伝子プロモーター中のKRE-M9結合蛋白、differentitaion repressing factor(DRF)-1が、caspase-3/7活性によって分解すること、本活性が角化細胞の分化刺激で亢進すること、DRF-1に対するRNA interferenceでMMP-9転写活性亢進と共に、分化のマーカーとして知られるinvolucrin転写活性が亢進すること、を確認した。 3.核外蛋白輸送制御分子、leptomycinB(LMB)投与治療についての検討 培養細胞へのLMB投与によりMMP-9転写活性が抑制されると共に、TIMP-2転写活性が増強することが判明した。またマウスの皮膚潰瘍に対してLMBを局所投与することで創傷治癒に効果を示した。
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