2006 Fiscal Year Annual Research Report
エピプラキン欠損表皮細胞の動態とトランスジェニックマウス作成
Project/Area Number |
17591176
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
藤原 作平 大分大学, 医学部, 教授 (90181411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 修 大分大学, 医学部, 講師 (40284799)
佐藤 治明 大分大学, 医学部, 助手 (20363559)
内田 智久 大分大学, 医学部, 助手 (70381035)
住吉 秀明 大分大学, 医学部, 助手 (60343357)
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Keywords | エピプラキン / ヘミデスモゾーム / 中間径フィラメント / プレクチン / 水疱性類天疱瘡 / 自己抗原 / 細胞接着 / 表皮細胞 |
Research Abstract |
【目的】エピプラキンは、表皮細胞内に局在する蛋白質である。構造上の特徴として、他のプラキン分子に見られるBドメイン構造が、分子全体にわたり存在し、特にカルボキシ末端にはほぼ完全に保存された5回の繰り返し構造が存在している。他のプラキン分子は中間径フィラメントと相互作用することは、既に明らかになっていたが、エピプラキンと中間径フィラメントとの相互作用は不明であった。今回この相互作用を検討するために、Slot-blot Assaysによる実験を行った。 【方法】まずB、LinkerとB+LinkerドメインのGST融合蛋白質を得、これらを用いて、Slot-blot Assaysを行った。さらに、培養HeLa細胞をメタノール固定後、GST融合蛋白質を加え一定時間後に洗浄し、抗GST抗体、ついで二次抗体を加えてCell-Overlay Assaysも行った。 【結果】Slot-blot Assaysの結果、B+Linkerドメインとケラチンとの相互作用が一番強く、次いでGST-B、GST-Linkerの順であった。中間径フィラメントについては、ケラチン、ビメンチン、デスミン順で弱くなった。HeLa細胞を用いたCell-Overlay Assaysの結果、GST-Bドメインは、核周囲に顆粒状に分布し、一部にケラチンとの局在が認められた。GST-Linkerドメインは、細胞内に点状に分布し、GST-B+Linkerドメインは、GST-BとGST-Linkerドメインの中間的分布すなわち一部顆粒状、一部点状の分布がみられた。 【考察】上記より、GST-Linkerドメインは、ケラチン以外の他の分子とも相互作用することが示唆された。エピプラキンが、数本のケラチンを束ねると予想され、今後この仮説も検証していきたい。今回エピプラキン欠損表皮細胞の樹立、トランスジェニックマウスの作成はできなかった。
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Research Products
(4 results)