2006 Fiscal Year Annual Research Report
形態と機能画像を用いた統合失調症の客観的診断技術に関する研究
Project/Area Number |
17591201
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
川崎 康弘 富山大学, 附属病院, 講師 (80242519)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 道雄 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (40236013)
住吉 太幹 富山大学, 附属病院, 講師 (80286062)
高橋 努 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 助手 (60345577)
岩田 卓也 富山大学, 附属病院, 助手 (20324048)
倉知 正佳 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (80019603)
|
Keywords | 臨床神経科学 / 脳神経疾患 / 画像解析 / 解剖学 / 生理学 |
Research Abstract |
統合失調症圏の患者および健常者に、形態画像検査としてMRIの測定を現有のMRI装置によりおこなった。撮像した脳形態画像の解析はSPMを用い、患者において大脳灰白質の体積が変化した部位を全脳にわたって検索する(担当:川崎、鈴木、高橋)。機能画像検査としては聴覚性弁別課題遂行中の事象関連電位の測定を行なった。事象関連電位は現有の刺激装置と脳波装置で測定し、トポグラフィー解析とLORETA解析をおこなう(担当:川崎、住吉)。診断に応用する判別分析のプログラムはSPMの開発者であるロンドン大学にて資料を収集し、多変量解析を用いた応用を独自に開発しておこなった(担当:川崎)。解析手技を紹介した論文二編が掲載され、三つの国際学会にて発表をおこなった(担当:川崎、住吉)。 受診の機会が稀な、人格障害を有する対象や発症前駆状態にある患者の場合は、従来の方法による所見の集積はきわめて困難である。そのため(1)精神科以外の医療機関を受診した患者、(2)精神保健行政サービスにアクセスした対象、(3)大学や専門学校等の教育機関で精神的変調が疑われた例、を精神医学的に評価する診療ネットワークの整備をおこなっている。今年度は、富山県こころの健康センターと共同で「こころのリスク相談」事業を開始し、紹介ためにホームページ(http://www.med.u-toyama.ac.jp/neuropsychiatry/index-kokoro.html)の立ち上げをおこなった。また2007年3月24日に第2回統合失調症学会の公開講座を富山県、富山市と共催で開催し、研究代表者が「こころのリスク相談プロジェクトとは」と題した講演をおこなった(担当:川崎、鈴木、岩田、倉知)。
|
Research Products
(5 results)