2006 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病の素因モデル動物における、神経樹状突起とspineの可塑性障害の検討
Project/Area Number |
17591215
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
渡辺 義文 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90182964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 朗 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (20372708)
末次 正知 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (40294631)
内田 周作 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (10403669)
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Keywords | ストレス脆弱性 / 神経可塑性 / うつ病モデル / spine / 神経樹状突起 |
Research Abstract |
我々は独自に開発したストレス脳内適応指標を,用いてストレス脆弱性の存在を確認したFischer344ラットが、神経可塑性障害をストレス負荷によって呈しうるうつ病モデルとしての妥当性を有しているかを検討することを目的として研究を進めてきた。 ストレス適応能力の高いSprague-Dawlley (SD)ラットも、過剰なストレス負荷により不適応状態に陥り、海馬CA3神経樹状突起の萎縮を生じることを報告してきた。神経可塑性の指標として神経樹状突起のストレス負荷による変化を取り上げ、Fisher344ラットにおいて検討を行った。6時間拘束ストレスの3週聞負荷でSDラットにおいて神経樹状突起の萎縮が生じるが、同様の過剰なストレス負荷によりFisher344ラットにどのような神経樹状突起の変化が生じるかをGolgi染色法を用いて検討した。 平成17年度の検討では、6時間拘束ストレスの2週間負荷により、Fisher344ラットのCA3神経樹状突起に萎縮がみられ、SDラットに比ベストレス脆弱性を認めたが、平成18年度はラット数を増やし、平成17年度の結果についてより詳細な確認を行った。その結果、6時間拘束ストレスの1週間、2週間負荷によっても海馬CA1、CA3神経樹状突起(apical, basalともに)の長さ、branching point数、spine密度いずれもストレスを負荷しなかったコントロール群との間に有意な差は認められなかった。
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