2005 Fiscal Year Annual Research Report
脳情報伝達系を介した気分障害の治療に関する基礎・臨床研究
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17591222
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小澤 寛樹 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50260766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中根 秀之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (90274795)
伊東 勉 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (40363501)
穴見 公隆 国立精神・神経センター, 武蔵病院神経科, 医長 (20415574)
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Keywords | うつ病 / 脳情報伝達 / cAMP / BDNF / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
ICD-10によってうつ病(F31.双極性感情障害、F32.うつ病エピソード、F33.反復性うつ病性障害)と診断された長崎大学医学部・歯学部付属病院精神神経科を受診した50歳以上の患者のうちSackeim(1990)の薬物治療強度評価基準により薬物抵抗性または薬物治療不耐性と判断する外来・入院症例を対象とする。心疾疾患の既往またその他の重症な身体疾患がなく、頭部MRIを施行し、T2,T1画像にて確認される微小梗塞が存在するうつ病症例において書面にて同意を得た症例に対して脳梗塞の臨床適応が認められている2種類のcAMP増強薬(シロスタゾール、イブジラスト)を封筒法にて投与群・投与群に割付する。この計画は現在リクルート中である。血中BDNF測定の基礎検討(性差、時間、年齢、季節、食事)を行い15-35pg/mlの範囲で測定可能であり、環境による影響は比較的少ない結果であった。 またシロスタゾール投与によりヒト血中BDNF測定が投与時間に依存して増加する傾向が認められ,症例増加し検討中である。 基礎的検討としての鼻粘膜細胞の培養は現在のところ成功していない。鼻粘膜細胞以外の末梢組織からの脱分化による神経細胞の培養も検討中である。
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