2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591241
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
根本 建二 山形大学, 医学部, 教授 (10208291)
|
Keywords | 食道癌 / 化学放射線療法 / 反応予測 / 免疫 |
Research Abstract |
手術可能食道癌46例に対し、化学放射線療法を施行した。CR率は76%、食道癌温存率58%、救済手術率29%という結果を得ている。生存率は、手術とほぼ同等であり、救済手術をどう減らすかが課題である。この研究では過去に化学放射線療法を施行された切除可能食道筋症例35例の生検標本もちい、以下の抗体を用いた免疫染色を行い、CR率、救済手術率、生存率と相関するかどうか分析を行った。 1)PA、PAI-1、VEGF 200x光学顕微鏡にて発現を陰性(-)〜強陽性(++)の4段階で評価。無作為に腫瘍内の4視野を測定、平均値をその検体のスコアとしてグループ間で比較を行った。 2)血管密度の評価: 均血管密度(average microvascular density: a-MVD)として100x光学顕微鏡にて無作為な4視野の腫瘍内血管数を測定し、血管密度とした。 3)細胞増殖活性(Ki-67labe]Lingindex(LI):染まる細胞数の全細胞数に占める割合)の評価病名以外知らされていない2名の病理診断医による盲検を行い、その平均値を用いた。 報告書作成時点では30例の症例の分析が終了している。腫瘍が完全緩解CRとなるのを予測する最も有力な因子はKi-67のLIであり、LIが50%を超える症例ではCR率が50%未満に症例に比べ高い傾向である(p=0.056)。生存率による解析でもKi-67高値群では2年生存率87%、低値群では75%、食道温存率では高値群84%、低値群40%となっていた。
|
Research Products
(11 results)