2005 Fiscal Year Annual Research Report
医学部学生のための呼吸器画像診断学実習法の確立を目指して
Project/Area Number |
17591259
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
伊藤 春海 福井大学, 医学部, 教授 (40026943)
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Keywords | 画像診断教育 / 呼吸器画像診断 / 臨床実習 / 卒前教育 / 少人数教育 / 医学教育 |
Research Abstract |
医学部学生(5-6年次生)に対する臨床実習の一環として、呼吸器画像診断学教育を有効に行う方法について検討した。 「方法」1.実習環境:実習用に独立した部屋を整備し、大型シャオカステン3台、画像参照用OHP2台、スクリーン3面、学生6人分の机・椅子、パソコンと高輝度液晶プロジェクター各1台を用意した。2.実習時間:週3回、1回3時間を基本に1人の学生を1年間に9回受講させた。実習は全て伊藤が担当した。3.教育資料:過去30年に亘り収集した標本像、胸部写真、CTを基本に教育価値の高い画像を選別した。その内容については学生の反応と要望によって追加、入れ替えを随時行った。別に気管支・肺血管模型1式、椎骨・肋骨1組を用意した。 「実習の進め方」学生と教員、学生間の対話による実習形式を採用した。その際、特に解剖と画像の関連をどう理解するかを重視し、形式的パターン認識を排した。キー画像は配布資料として予め全員に与え、自由に書き込みを行わせた。 「学生による教育評価」全員に詳細な実習感想文を求めた。共通して多い内容を以下要約する。3時間は初め予想したほど長く感じない。3次元標本が2次元の胸部写真に変換されるメカニズムの理解に時間がかかる。同じ質問でも観点を変え、内容を分割する工夫をすると答えられる。正常像の理解がこれほど重要とは予想しなかった。エックス線画像の元に解剖があることを再認識し新鮮な感動を覚えた。
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