2006 Fiscal Year Annual Research Report
サブセカンドMRIを用いた4次元MR血流マッピングによる門脈内血流パターンの評価
Project/Area Number |
17591274
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊東 克能 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (00274168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 岳史 山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (50335733)
松永 尚文 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40157334)
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Keywords | trueFISP / サブセカンドMRI / 門脈血流 / 上腸間膜静脈血流 / 脾静脈血流 / 血流マッピング |
Research Abstract |
trueFISP法を用いた非造影MRAでは、上腸間膜静脈、脾静脈に選択的なタギングパルスを印加することにより、上腸間膜静脈、脾静脈それぞれからの血流信号を抑制し、これにより門脈内に流入した静脈血流は低信号に描出され、その分布域が判定可能であった。門脈正接像のtrueFISP非造影MRAでは、それに選択的タギングパルスを印加することで、3次元的広がりを持つ流入血流の血管内分布パターンが評価可能で、正常ボランティアにおける検討では、上腸間膜静脈、脾静脈血流は、半数では層流を形成していたが、残りの約半数では渦状流を形成しているのが確認された。さらに冠状断像での血流分布情報を付加し、高速連続撮像を行うことにより、より正確な4次元的血流マッピングが可能となった。血流マッピングには、信号の強さと方向性に基づくベクトルマップ法やトラクトグラフィーなどによるカラー表示が有用と考えられた。渦状流の形成には上腸間膜静脈、脾静脈合流部の形態によっても大きく影響され、脾静脈が腹側あるいは背側から大きく回り込んで上腸間膜静脈に合流するタイプでは渦状流を形成する場合が多いと考えられた。またtrueFISP法を用いた非造影MRAでは1秒以下の高速連続撮像が可能であるため、門脈内、肝内血流分布域を経時的な動態変化として観察できる。同一断面での連続撮像を行うことにより、上腸間膜静脈、脾静脈血流は、一定の分布を示す層流として門脈内を流れているのではなく、上下に変動、動揺しながら、流れていることが確認された。これは腸管蠕動や心拍出の影響を受けていることが推察された。臨床例では肝硬変症例において正常人と比較して門脈内血流パターンの動的変化に違いを生じるものがみられ、肝右葉と左葉外側区での血流動態の変化があるものと推察された。
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Research Products
(1 results)