2006 Fiscal Year Annual Research Report
PET/CT(陽電子放射断層撮影併用CT)によるCT冠動脈造影と心機能の同時評価
Project/Area Number |
17591278
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
東野 博 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (00398041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 輝一 愛媛大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80145094)
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Keywords | PET / CT / CT冠動脈造影 / 心筋バイアビリティ |
Research Abstract |
急性心筋梗塞症例のうち、心筋血流シンチグラフィー(Myocardial perfusion scintigraphy : MPS)にて心筋血流異常は診断可能であったが、心筋バイアビリティの診断が断定できず、PET(Positron emission CT:陽電子放射断層撮像)-CT検査を施行した3症例を対象とした。PET-CT装置は、ジーイー横河メディカルシステム社製のDiscovery ST EIite 16を用いた。画像解析ワークステーション(TeraRecon社製のAquarius Net Station)を用いて、心臓MSCTのデータから適切な3次元ボリュームレンダリング(3 dimensional volume rendering: 3 DVR)画像を作成した。一方FDG-PET画像、QGSによる心筋血流(perfusion)画像および壁運動(motion)画像のブルズアイ画像を準備し、冠動脈3DVR画像と重ね合わせを行った。心筋バイアビリティとはいわゆる心筋蘇生能で虚血により壁運動が低下した心筋が血流改善により壁運動が蘇る能力であり、FDG-PET検査により代謝血流ミスマッチを画像化して心筋バイアビリティの正しい診断が可能と考えられている。本研究で提示した症例は、MPS検査ではすべて責任冠動脈支配領域で血流低下を示していたが、FDG-PET検査では1例ではFDGの集積欠損を認めず、いわゆる代謝血流ミスマッチ所見を捉えることが可能で、しかも重ね合わせ画像の作成により、責任冠動脈との関連がより明瞭であった。本報告の重ね合わせは手動の操作がまだ多いが心筋バイアビリティの正しい診断のために、心筋血流、心筋代謝および冠動脈を同時に画像化できるインパクトは非常に大きく、将来的な方向性として非常に重要と考えられる。
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Research Products
(4 results)