2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子イメージング診断による家族性アミロイドーシスの基礎的研究
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17591281
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
冨吉 勝美 熊本大学, 医学部, 教授 (60188802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安東 由喜雄 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (20253742)
伊藤 隆明 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (70168392)
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Keywords | BSB / ミロイド診断薬 / ヨード標識 / ポジトロン核種 |
Research Abstract |
平成18年度の研究計画では、熊本大学と同仁化学研究所(熊本市)が開発したアミロイド診断薬BSBのヨードによる標識合成に加え、今回ポジトロン核種による標識合成を主に行なった。 1)ヨードI-125による標識 蛋白質のヨウド標識には、X-34やBSBにはフェノール骨格があることから、クロラミンーT法により標識をおこなった。前回クロラミンーT法によるNaIの標識では新しいピークに8.9分と9.9分に同等量のピークが得られており、これらがヨード標識化合物1と考えられるが、現在このピークがヨード標識化合物であるかの同定作業をおこなっている。今回、文献から同位体交換法による合成が収率の高い標識合成が報告され、上記クロラミンーT方法と平行して、NaI-125とNaBr-82のBSBのBrの同位体交換法による標識合成を行い定量分析を行っている。合成方法は、1m l AcCNにBSBを溶解させ、Na-Br8 2(あるいはNaI-125)で90度に保ちながら還流させる。その結果、2から3分にピークと、4分から5分にピークが得られている。しかしクロラミンT法および同位体交換による標識も収率が小さく、今後収率を上げる必要がある。 2)ポジトロン核種標識 ポジトロン核種による標識実験を平成18年度10月から日本赤十字社熊本健康管理センターの協力を得たサイクロトロン施設での次の目的のポジトロン標識実験を行なった。 アミロイド診断薬BSBあるいはその誘導体をポジトロン核種11Cと18Fによるポジトロン標識薬剤(アミロイドPET標識薬剤)を合成する。上記目的のため、次のメチルトリフレートの合成を行いBSBの18Fによる標識する。ホットラボにあるTracerLabMXFDG合成装置を利用して、1)ターゲットから18FイオンをQMAカラムにより、トラップし離溶剤(Kriptfix CaCO3 AcCN)0.3mlを流し、標識実験として80MBqから100MBqの18Fイオンを得た。2)AcCNを3回加え、減圧蒸留しFイオンを乾固した後、BSBを加え80度で加熱反応させる。3)求電子置換反応により標識される反応とBrによるFの同位体交換反応による標識合成が得られる。 4)15から20%収率(約20MBq)の標識合成が得られているが、現在化合物の同定を行なっている。 平成19年度では、SPECT剤I-125-BSBとPET剤18F-BSBおよび11C-BSBの精製分離し、品質管理を行なった後、マウス動物実験を行なう予定である。
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Research Products
(1 results)