2006 Fiscal Year Annual Research Report
FDG全身腫瘍PETのための診断支援システムの開発
Project/Area Number |
17591311
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Foundation for Research on Aging and Promotion of Human Welfare |
Principal Investigator |
織田 圭一 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究員 (70224235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 賢二 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究副部長 (10231135)
外山 比南子 国際福祉医療大学, 医療福祉学部, 教授 (50180188)
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Keywords | ポジトロンCT / 腫瘍 / FDG |
Research Abstract |
陽電子放射断層撮影法(PET)による糖代謝測定(^<18>F-フロロ・デオキシグルコース、^<18>F-FDG)は、腫瘍に対して高い集積を示す。鑑別診断のためにFDG投与後40〜60分後の早期画像に加え、2時間後の遅延画像を撮影する場合も多い。本研究の目的は、^<18>F-FDG早期画像と遅延画像の相関関係を画素単位で画像化することで、両者の関係を明確に表し、客観的に評価できる画像を作成できることである。 全身FDG-PETの早期像のSUVが2.0以上、2.5以上、3.0以上の3通りに対して、遅延像の増加率が10%より大きい値、変化率が0以上10%未満、変化率がマイナスの場合の3段階のセグメンテーション画像として表した。セグメンテーションする際の閾値として早期像SUVの値を2.0、2.5、3.0で比較したところ、2.0では腎盂や肝臓などの生理的な集積を多く描出したため、2.5〜3.0程度が良いと考えられた。このセグメンテーション画像を作成することで、ROIを設定することなしに腫瘍と炎症あるいは生理的集積の鑑別や治療後の効果判定に利用可能な情報を得ることができた。 本方法は、画素単位での関係を求めるため、早期像と遅延像の位置が正確に合っていないと、擬陽性や擬陰性として描出されてしまう可能性がある。今回、両者の位置合わせアルゴリズムとして最大相互情報量法を使用したが、線形の位置合わせ法であるため、早期像と遅延像の間に体の曲がりや捻れがある場合には精度の良い補正ができない。今後、更に精度の高い位置合わせ法を使うことで、更に解析精度向上が期待できる。
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