2006 Fiscal Year Annual Research Report
18F-フルオロチミジン(FLT)-を用いたPEによる頭頸部悪性腫瘍の予後予測
Project/Area Number |
17591315
|
Research Institution | Foundation of biomedical research and innovation |
Principal Investigator |
坂本 攝 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 客員研究員 (40344402)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 裕士 京都大学, 大学院・医学研究科先端領域融合医学研究機構, 助手(特任) (20360844)
富永 英之 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 研究員 (00393348)
松本 圭一 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 研究員 (60393344)
千田 道雄 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, グループリーダー (00216558)
|
Keywords | FDG / FLT / 頭頚部腫瘍 / 放射線療法 / 予後 |
Research Abstract |
悪性腫瘍への放射線療法で機能温存し根治性を保つ為、必要かつ十分な治療効果を得るためには、効果や予後の予測は重要で、侵襲性の高い治療を避けられることが期待される。形態上の変化は一般的にある程度の時間経過で出現する為、PETなどの機能画像による評価が期待される。F-18-フルオロデオキシグルコース(FLT)よりも、腫瘍細胞の増殖能を反映するF-18-フルオロチミジン(FDG)を応用し、予後の予測が可能かどうか検討した。根治目的の放射線療法(一部化学療法併用)予定の頭頚部癌患者8名に治療前にFLTとFDG-PET計16検査を施行した。うち1名ではFDG-PETで多発性転移を認め対象から除外された。7例に治療4週後にもFLTとFDG-PET計14検査を実施した。病変への集積度を最大Standardized Uptake Value(SUV)、SUV低下率%decSUVを測定、臨床経過と比較した。7例8病変を対象としたが、1例は経過観察期間が短く検討対象から除外した。SUVはFDGで11.7±9.7(3.1-30.2)から治療4週間後に6.0±3.7(2.9-12.2)、FLTでは4.6±1.6(2.4-6.7)から2.2±0.6(1.6-3.1)に低下し、FDGとFLT-PETの平均%decSUVは各々27%、42%でFLT-PETの方が治療により大きく低下した。FDG-PETで治療前SUV>17を呈した2病変では治療後SUV>9.2を呈した。経過観察期間中に全例で局所再発は認めないが、FDG-PETで3病変、FLT-PETで1病変にて治療後にSUVは上昇した。%decSUV-FDG>0.59、%decSUV-FLT>0.57あるいはFLTで治療後SUV<1.7への低下例では再発を認めない。FLT-PETは放射線療法の予後に関連する可能性があると考えられる。
|