2005 Fiscal Year Annual Research Report
発癌におけるオートファジー様細胞死の役割とそれを応用した分子標的治療法の開発
Project/Area Number |
17591331
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長谷川 順一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40379251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 敏朗 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40263264)
清水 重臣 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70271020)
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Keywords | オートファジー / Becline / APG5 / アポトーシス |
Research Abstract |
細胞の癌化には、細胞死機構の破綻が関与していると考えられている。細胞死の形態には、アポトーシスとオートファジー様細胞死がある。アポトーシスに関しては今までに多くの知見が存在するが、オートファジー様細胞死に関しては、ほとんど解析されていない。本研究は、発癌および癌の進展におけるオートファジー様細胞死の役割を解析することにより、癌細胞での細胞死シグナル伝達機構の破綻部を明らかすることである。 癌切除検体から初代培養細胞系を作成。この培養系に細胞死誘導因子である抗癌剤(VP-16)およびスタウロスポリン(STS)の投与を行い、これに対する細胞死シグナル伝達阻害剤であるZ-VAD(アポトーシス阻害剤)および3-methladenine(3-MA,オートファジー様細胞死阻害剤)の効果を評価した。この実験系を用い、初代培養系における細胞死シグナル伝達機構の解析を行った。この結果VP-16およびSTSで誘導される細胞死は、3-MAにより抑制されたが、Z-VADによる細胞死抑制効果は認められなかった。この初代培養系では、アポトーシスのシグナル伝達機構の破綻が存在するとこが示唆された。 癌切除検体において、被癌部と正常組織中のアポトーシスおよびオートファジー関連蛋白の発現様式をウエスタンブロットにより検討した。その結果ATG5、Becline1とBclXLの発現量に被癌部と正常組織間で差が認められた。 癌切除検体よりRNAを抽出し、ATG5、becline1とBcl family遺伝子の発現様式を検討した結果、ATG5 splicing variantの発現が認められなかった。
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Research Products
(6 results)