2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591335
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
上村 健一郎 広島大学, 病院, 助手 (60379873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 義昭 広島大学, 病院・講師 (10263683)
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Keywords | 肝再生 / 膵島移植 / 生着促進 / 増殖因子 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
臨床膵島移植における生着率向上を目指して、我々は移植の場である肝の再生能力に注目しており、ラット経門脈的膵島移植モデルで、肝再生が移植膵島生着に与える影響を検証した結果、肝再生環境下での1 ドナー膵島移植の効果は、2 ドナー移植に匹敵するものであった。さらに、その生着促進効果のメカニズム解明のため、肝内の生着膵島の免疫組織学的検討を行った結果、膵島のstable engraftmentと膵島細胞のhypertrophyの所見が認められ、その機序として肝再生環境下での増殖因子、血管新生促進因子の関与が示唆された。そこで、この生着促進現象に関与する因子の検証のため、マイクロアレイを用いて網羅的解析にて、その機序を解明することを目的とした。 マイクロダイゼクション法による移植膵島の摘出を容易にするため、膵島移植のdonorにグリーンラット(GFP遺伝子導入F-344ラット)を使用し、recipientのF-344ラットはstreptozotocinにて糖尿病を誘導し、70%肝部分切除後に経門脈的に1donor膵島移植する群(肝切移植群)と、コントロール群として肝切除せずに通常の1donor膵島移植する群(通常移植群)を作製した。移植後2日目にrecipientラットを犠牲死して肝を摘出、蛍光顕微鏡にて観察下に蛍光を発する移植膵島をマイクロダイゼクション法(Application Solutions Laser Mycrodissection System ; Leica)で摘出し、RNAを抽出して、ラットマイクロアレイ(Rat Genome 230 2.0 Array)を用いて、増殖因子(hepatocyte growth factor ; HGF)および血管増殖因子(vascular endothelial growth factor ; VEGF)を主なターゲットに遺伝子発現の解析を行っている。
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