2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591348
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
猪口 貞樹 Tokai University, 医学部, 教授 (60160008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 功 東海大学, 医学部, 講師 (70297258)
梅澤 和夫 東海大学, 医学部, 講師 (30349344)
関 知子 東海大学, 医学部, 講師 (00316605)
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Keywords | 移植、再生医療 / 培養皮膚 / 抗菌ペプチド / ウイルス |
Research Abstract |
H19年度は、hBD-3遺伝子導入ヒト皮膚細胞からの抗菌ペプチド分泌について実験を継続した。 (1)hBD-3c-DNA組み換えアデノウイルスを、培養ヒト表皮細胞および培養ヒト線維芽細胞へ感染させて当該遺伝子を導入。western blotにて各培養上清中のhBD-3を測定。各種菌株に対する殺菌的抗菌活性を測定。さらに遺伝子導入細胞と各種菌株を共培養時の抗菌活性を測定。 (2)hBD-3遺伝子導入表皮細胞および線維芽細胞の培養上清には、western blotにてhBD-3が検出された。 (3)上記遺伝子導入細胞の培養上清は、S.aureus標準菌株、多剤耐性S.aureus(MRSA)に対し再現性を持って抗菌活性を示したが、E.coli標準菌株、P.aeruginosa、多剤耐性S.aureus(MDRP)にはほとんど抗菌活性を示さなかった。 (4)上記遺伝子導入細胞および複合型培養皮膚との各種菌株の共培養を行ったところ、培養上清単独よりも弱い抗菌活性しか認められなかった。遺伝子非導入培養細胞にhBD-3標準物質を添加して各種菌株と共培養を行った場合にも抗菌活性低下がみられ、抗菌活性阻害物質産生の可能性が想定されるため今後検討を要する。 これまでの研究結果から、hBD-3遺伝子を導入したヒト皮膚細胞はhBD-3を分泌し、S.aureus(MRSAを含む)に対して抗菌活性を示すことが判明した。
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