2006 Fiscal Year Annual Research Report
rhbFGFを組み込んだ機能的足場における組織再構築と人工臓器・生体材料への応用
Project/Area Number |
17591353
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
上塚 芳郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40147418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨澤 康子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00159047)
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Keywords | 血管新生 / 足場 / 再構築 / ウサギ / REC / 人工臓器 / 材料 |
Research Abstract |
宿主の治癒力を最大限に利用できる環境を整えることにより、創傷治癒にかかる時間を短縮させることが可能であると考えた。適切な環境のためには、足場、細胞、サイトカインの各条件が整っていることが必要である。家兎耳介に観察窓(Rabbit ear chamber ; REC)を作成する古典的創傷治癒モデルが使用されてきたが、今回はネジを用いた可開閉式の装置を開発し(呼吸と循環、2006)、中に留置した試料及び形成された組織を破壊することなく採取することを可能にした。足場の材料として組織親和性が良好であると言われている、エポキシ架橋綿状アテロコラーゲン、卵殻膜、β-tricalcium phosphate (TCP)、等を検討した。卵殻膜は細胞接着が弱く、周囲に結合組織が形成されても、膜上に固着しなかった(人工臓器、2006)。今後、処理方法を工夫することにより癒着防止膜への応用が考えられた。β-TCPは骨組織の再生医療にすでに臨床において用いられているが、細胞親和性が良く、周囲に、また小片を乗り越えて血管が伸展することをRECモデルにて観察した。材料の評価は臨床からの摘出標本の観察が重要である。機能的足場とはなり得ないが、体内に長期間(10-31年)、植え込まれていた金属の表面を観察した(J Artif Organs,2006)。金属は植え込み後31年経過しても、残留し、生体との親和性に問題がある事が多い。植え込まれた材料は体内で再構築することが求められている。機能的な足場として働くためには種々の条件を満たさねばならないことが明らかになった。
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Research Products
(6 results)