2005 Fiscal Year Annual Research Report
リアルタイムPCRとFCMによる乳癌リンパ節癌微小転移の自動診断と予後の観察
Project/Area Number |
17591355
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
天神 敏博 日本医科大学, 医学部, 講師 (70217438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 亘 日本医科大学, 医学部, 講師 (80297895)
赤須 東樹 日本医科大学, 医学部, 助手 (30297866)
田中 久美 日本医科大学, 医学部, 助手 (50343603)
清水 一雄 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20133449)
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Keywords | 乳癌培養細胞 / CEA / サイトケラチン |
Research Abstract |
まず始めに、「癌細胞が正常細胞から観察可能か」をしらべるため、腫瘍マーカーとして知られるCEAと上皮マーカーとし有名なサイトケラチの二重染色をする事とした。さらにフローサイトメトリーに応用するために二重蛍光染色した。 正常ヒト培養乳腺上皮細胞とヒト正常繊維芽細胞および5種類のヒト培養乳癌細胞を培養した。 それら培養細胞に対して抗CEA抗体と抗サイトケラチ抗体を使用し二重蛍光染色を試行した。培養癌細胞の種類において、CEA単独では染色性の陰性の細胞群を認めた。サイトケラチンはほぼ陽性であった。それに比して陰性コントロールである正常ヒト培養乳腺上皮細胞とヒト正常繊維芽細胞は両抗体とも陰性であった。 これらのことから蛍光二重にて癌細胞はほとんど診断可能であった。さらにこれら培養癌細胞と陰性コントロールである正常ヒト培養細胞を様々な比率で混合し蛍光顕微鏡下で観察したところ、一万分の一までのがん細胞の判定が可能であった。 また、手術標本のリンパ節よりの細胞採取法は物理的回収法とコラギナーゼ法がある。物理的回収法は、鋏による細切法と摩り下ろし法があり、コラギナーゼ法も作用時間と温度に様々な組み合わせがある。これらの組み合わせで持つとも細胞を多く回収する方法を検討している。 現在のところ、鋏による摩り下ろし法とコラゴナーゼを組み合わせる方法が、最も多くの細胞を回収できた。 これらのことから、この方法でリンパ節癌微小転移の観察は十分可能と推測される。
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