2006 Fiscal Year Annual Research Report
外科手術における免疫反応の性差とDHEAの関連に関する研究
Project/Area Number |
17591356
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
松谷 毅 日本医科大学, 医学部, 助手 (50366712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹島 耕二 日本医科大学, 医学部, 教授 (80158930)
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Keywords | 性差医療 / 手術侵襲 / 生体反応制御 |
Research Abstract |
外傷-出血モデル後の免疫反応には男女差が存在し,その機序は年齢差によって変動する免疫反応の機序と類似する.平成18年度は,これまでの動物実験の結果を論文にし,"American Journal of Physiology-Gastrointestinal and Liver Physiollogy","The American Journal of Surgery","日本Shock学会雑誌"に投稿し掲載された.年齢差のあるマウスを用いて外傷-出血モデルを作製し肺傷害の指標となるcytokeratinの発現を,肝細胞傷害の指標としてintercelular adhesion molecule-1(ICAM-1)の発現を検討した.年齢が進むことによって臓器障害の程度が増加するという結果であり,この結果は末梢血中の性ホルモン値の差が関与する可能性が考えられた. 臨床研究では,食道癌手術症例で性差の重要な因子である性ホルモンの末梢血中17β-estradiol,testosterone,5α-dehydrotestosterone,DHEAを経時的に測定した.術後合併症を併発する症例は,男性が女性より頻度として多く.術後のtestosterone/176-estradiol比は,男性症例で合併症を併発する症例では術後低値を持続するのに対し,合併症を併発しない症例は有意に高値を示した.DHEAは術後の変動には差がなかった.この結果を,平成18年度の外科関連の学会に報告した.さらに,最近注目されている脂肪代謝にも男女差,性ホルモン値の関与が示唆され,脂肪細胞から分泌されるアディポネクチン等のアディポサイトカインを測定した. さらに症例数・サンプル数を増やし,これら測定値の変動,生体反応と臨床経過に関連があるのか,さらに性差が免疫反応に影響を及ぼすのかを検討しその機序を解明する.
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Research Products
(3 results)