栄養療法の身体機能回復におよぼす効果とその機序に関する研究

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17591357
• Research Institution: Fujita Health University
• Principal Investigator: 伊藤 彰博 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50273355)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 東口 高志 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40198974) ; 村井 美代 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (60351053) ; 園田 茂 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10197022) ; 飯田 俊雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師
• Keywords: 栄養療法 / NST / 回復期リハビリテーション / 分岐鎖アミノ酸

Research Abstract

回復期リハビリテーションと適切な栄養管理および代謝動態の関係に着眼し、従来行われてきたリハビリテーションに代謝栄養学的見地からアプローチを試みた本研究の中間報告を行う。
回復期リハビリテーション患者は、訓練の程度により、必要カロリー、栄養素がいかに異なり、蛋白強化栄養療法によりいかに大腿筋群を中心とする筋肉量が増加するか、この増加によりリハビリテーションの効果がいかにLevel upするかは全く不明であり、まずこの点を明確にすることが必要である。本邦NSTでは、一般に患者の性別、身長、体重から算出するHarris-Benedictの式を用い安静時エネルギー消費量を計算し、さらに傷害因子、活動係数を乗じて計算される1日必要エネルギー量を計算し、提供している。回復期リハビリテーション患者の活動係数を1.2に固定し、必要エネルギー消費量を推測し、食事量を決定した結果、約60%の患者において体重増加を認めなかった。このため、リアルタイムでのエネルギー消費量を測定し、それに応じたエネルギー補給を行うことが必要となり、メタボリックアナライザーを科研費より購入させていただいた。現在、その臨床研究中であり、平成18年度上半期にデータを蓄積し、報告したい。
さらにリハビリテーション前後のBCAAを中心とするアミノ酸データを基に代謝変動を解析するため、リハビリテーション前後の血中BCAA濃度を測定した結果、変動が認められた。この結果を現在解析しており、さらに平成18年度には症例を集積するとともに、アミノ酸サプリメントの開発及び効果にも着手したい。