2005 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ管・血管新生遺伝子のsiRNAベクター複合によるマウス乳癌転移阻止への試み
Project/Area Number |
17591360
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
柴田 雅朗 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (10319543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 純司 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90145889)
伊藤 裕子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40148432)
大槻 勝紀 大阪医科大学, 医学部, 教授 (50140166)
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Keywords | siRNA / VEGF-C / VEGF-A / Lymphangiogenesis / Angiogenesis / Metastasis / Mammary cancer / Mouse |
Research Abstract |
リンパ管新生に関わるVEGF-C mRNAに対するsiRNA配列の選定をInvivoGen社のアルゴリズムにより、3種のsiRNAを合成し、psiRNA-7SKGFPzeoベクターにそれぞれ挿入した(psiRNA-VEGF-C1,-C2および-C3)。なお、対照用のベクターとしてscramble配列を有したpsiRNA-SCRを用いた。まず、siRNAの遺伝子導入などの一連のテクニックを保証するために、別途作製した安定的にGFPを発現するヒト乳癌細胞株MDA-MB231にGFPに対するsiRNA(psiRNA-EGFP)をelectroporationにより遺伝子導入した。その結果、psiRNA-EGFP導入群において、36時間後に劇的なGFP発現抑制が観察され、本実験系が保証された。次いで、3種のpsiRNA-VEGF-Cベクターのうち、いずれのsiRNA配列が効率的にノックダウンするかをみた。マウス乳癌細胞BJMC3879にpsiRNA-VEGF-C1〜3をそれぞれ遺伝子導入し、対照としてpsiRNA-SCRを導入した。遺伝子導入の72時間後にtotal RNAを抽出し、RNAをcDNAに転換し、real-time PCRにより、VEGF-Cの発現量とリファレンス遺伝子としてGAPDH発現量を測定し、VEGF-Cの相対定量を算出した。その結果、psiRNA-VEGF-C1を導入した細胞では、VEGF-Cの相対発現量は、対照群と比較して、80%のノックダウンを示したが、他のベクターでは軽微な抑制にとどまった。現在、血管新生に関わるVEGF-Aに対するpsiRNA-VEGF-AとpsiRNA-VEGF-C1、更に両者の複合群を設けて、マウス移植乳癌に対して、Nepa Gene社の遺伝子導入装置を用いて、遺伝子治療を実施しているところである(3/31現在3週経過中)。
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