2005 Fiscal Year Annual Research Report
肝再生時における類洞内皮細胞の増殖、分化誘導に関する分子機構の解明
Project/Area Number |
17591375
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 宏明 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (80272318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
伊藤 博 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (00232463)
大塚 將之 千葉大学, 医学部付属病院, 助手 (90334185)
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Keywords | 肝再生 / 類洞内皮細胞 / 伊東細胞 / 肝切除 |
Research Abstract |
肝再生時における類洞内皮細胞の増殖、分化誘導に関する分子機構の解明 (とくにHepatic stellate cellの役割について) ラットに70%肝切除モデルを用いて、肝切除後に経時的に再生肝組織を摘出し、(1)再生肝組織よりtotal mRNAを分離し、LightCyclerを用いた定量的RT-PCR法あるいは、ノーザンブロット法を用いて,HIF-1,Angpoietin-1,Angiopoietin-2,及びTIE2のmRNAの発現の推移を検討。(2)再生肝組織をコラーゲナーゼ灌流およびエルトリエーションローターを用いて、肝細胞、類洞内皮細胞、Kupffer細胞およびHSCをそれぞれ分離し、それらよりtotal mRNAを分離し、LightCyclerを用いた定量的RT-PCR法あるいは、ノーザンブロット法を用いて,HIF-1,Angpoietin-1,Angiopoietin-2、TIE2および、HGF、TGFβのmRNAの発現を評価再生肝組織を肝細胞,類洞内皮細胞、Kupffer細胞および星細胞をそれぞれ分離・培養し、それらよりmRNAを分離し、Ang1,Ang2,及びTIE2のmRNAの発現を評価。 現在までの実験結果より、類洞内皮細胞の増殖後には、血管内皮細胞の分化を誘導するAng-1の産生がIto細胞、Kuppfer細胞において増強し、伸長した類洞構造を成熟させ、さらに遅れてIto細胞からAng-2の産生が亢進を認めるものの、この時期には肝細胞からのVEGFの産生は認めず、これが類洞内皮細胞のapoptosisを誘導していると考えられた。したがって、これらVEGF,Ang/Tieシステムにより類洞内皮細胞の増殖が調節され、肝切除後の類洞再構築に強く関与していると考えている。
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