2005 Fiscal Year Annual Research Report
上部消化器癌周術期におけるグレリンの機能解明とその臨床応用
Project/Area Number |
17591395
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 博志 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80362713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土岐 祐一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20291445)
安田 卓司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324782)
藤原 義之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40314330)
瀧口 修司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00301268)
寒川 賢治 国立循環器病センター, 生化学部, 研究員 (00112417)
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Keywords | グレリン / 食道切除 / 胃切除 / 低体重 / 食欲中枢 |
Research Abstract |
(1)食道癌、胃癌細胞の増殖に対するグレリンの影響:食道癌細胞株(TE3、TE8)と胃癌細胞株(MKN-45、KATOIII)の培養液中にグレリンを添加した後MTT assayおよび細胞数計測を経時的に行ったが、グレリン投与の有無によって細胞増殖に差はなかった。グレリンが癌細胞の増殖に影響を与えないことから癌患者の術後にグレリン投与を行うことの安全性が確認できた。 (2)グレリンが健常人の消化管機能に及ぼす影響の検討:〔方法〕健常人6名をグレリン投与群3名とコントロール群(生食投与)3名の2群に分けて経口栄養剤(ラコール)摂取と同時にグレリンまたは生食の投与を行い、血中のグレリン、成長ホルモン、インスリンおよび血糖濃度を測定した。また呼気サンプル中の13C-accetateを測定して胃排拙能を検討した。〔結果〕グレリン投与群では生食投与群に比べて血中のグレリンと成長ホルモンが有意に増加した。胃排拙能はグレリン投与群では胃内容物の半量を排拙するのに要する時間が84分から57分に短縮し、胃排出能が最大となる時間は56分から38分に短縮した。血中インスリン値と血糖値はグレリン投与群ではコントロール群に比べて投与後早期に有意に上昇した。以上より、健常人においてグレリン投与は胃排泄能を促進するとともに糖吸収を亢進させることが示唆された。 (3)臨床試験プロトコール作成:上部消化管術後患者のうち、まず胃癌患者を対象とした『胃切除術後患者に対するグレリンの臨床効果に関するランダム化第II相臨床試験』のプロコールを作成し、大阪大学医学部附属病院倫理委員会に提出して承認を得た。主評価項目は食事摂取量(一日のカロリー摂取量)と消化管吸収能(13C呼気試験による残胃排泄能検査と小腸吸収能)であり、登録期間は平成17年4月から2年間、登録数はグレリン投与群10名とプラセボ群10名の計20名を予定している。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Postoperative ghrelin levels and delayed recovery from body weight loss after distal or total gastrectomy2006
Author(s)
Takachi K, Doki Y, Ishikawa O, Miyashiro I, Sasaki Y, Ohigashi H, Murata K, Nakajima H, Hosoda H, Kangawa K, Sasakuma F, Imaoka S
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Journal Title
J Surg Res. 130
Pages: 1-7