2005 Fiscal Year Annual Research Report
ワイドスクリーニング用マイクロアレイCGH解析システム構築と肝癌責任遺伝子探索
Project/Area Number |
17591431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
久保 正二 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80221224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 修平 兵庫医科大学, 肝胆膵内科学, 教授 (10192246)
田中 宏 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90275256)
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Keywords | 肝細胞癌 / B型肝炎ウィルス遺伝子 / C型肝炎ウィルス / 胆管細胞癌 / hepatic progenitor cell / DNAメチル化 |
Research Abstract |
(1)肝細胞癌切除例においてHCVやHBVと発癌との関連性について検討した。その結果、HCV患者に対するinterferon治療後に発癌がみられる症例があるが、これら症例においてはHBV geneがすでに組み込まれていることが多く、その組み込みのパターンから周辺の各種遺伝子に影響を与えている可能性が示唆された。また、HBV感染既往症例の臨床的特徴に着いて検討した。現在、各症例において癌部および非癌部肝組織における遺伝子発現の相違について検討を進めている。 (2)肝細胞癌や非癌部肝組織の各種遺伝子のメチル化について解析した。その結果、p16、COX2、ATMは肝細胞癌組織においてメチル化されていた。このp16のメチル化はHCV患者に多く、HBV患者に少ないことを明らかにした。 (3)一方、肝細胞癌と胆管細胞癌の混合型肝癌の特徴からhepatic progenitor cellからの発癌過程について検索し、hepatic progenitor cellから成熟肝細胞の過程からの発癌が起こりうることを明らかにした。 (4)さらに、HCVやHBV以外の肝細胞癌発癌の要因としてのアルコール多飲の役割について検討し、本邦においては少数ではあるが、アルコール多飲が肝細胞癌発癌の要因となり、その際には高度な肝線維化が重要な因子であることを明らかにした。
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Research Products
(10 results)