2006 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌腹膜播種に対する腫瘍細胞と腫瘍ストローマを標的とした分子生物治療の開発
Project/Area Number |
17591433
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
中森 幹人 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (10322372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70244738)
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Keywords | ウイルス療法 / ヘルペスウイルス / 胃癌 / 腹膜播種 |
Research Abstract |
前年度研究実績報告書に基づき,当該年度は新規oncolytic HSVの開発に重点を置いた. 概要: 本年度では,BAC(bacterial artifiicial chromosome)systemを利用したoncolyticHSV1の作成には,その技術を会得していたので,より安全性の高いoncolytic HSVであるG47Δ(Proc Natl Acad Sci 98(11):6396-6401,2001)を基本骨格とするBACのT-BAC system(Cancer Res 65:10663-10668,2005)を用いて機能遺伝子搭載型ウイルス(Arming oncolytic HSV-1)を作成して腫瘍微小環境におけるウイルス治療の治療効果について検討することを目標とした.治療モデルとして,胃癌の再発形式のひとつである腹膜播種に対する治療を想定し,ヒト胃癌細胞株であるMKN-45, TMN-1を使用した.我々がすでに報告した方法(Ueda K et al.Eur J Cancer 40:2135-2142,2004)を用いて腹膜播種モデルを作成した.このモデルに対して,我々が前年度の研究において開発してきたBaco-1(EGFP発現oncolytic HSV-1),fusogenic Baco-1(cell fusion induced oncolytic HSV-1),Synco-2D(Nakamori M et.al.Clin Cancer Res 9:2727-2733,2003)との比較として,新規に開発したウイルスを用いて,in vitroでの解析を行った.現時点では,新世代ウイルスの治療効果ならびに安全性を検証している段階である. 総評・展望: 本年度はoncolytic HSVに新規遺伝子を搭載した新たな戦略を最重要課題として研究を推進した. ほぼ満足のいくpreliminaryな結果が出たところであり,次年度(最終年度)で本研究をまとめる予定である.
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Research Products
(3 results)