2006 Fiscal Year Annual Research Report
食道扁平上皮癌における新しい核酸腫瘍マーカーの解析と血行性転移診断法の確立
Project/Area Number |
17591436
|
Research Institution | FUJITA HEALTH UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小澤 壮治 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10169287)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 裕也 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20265838)
安藤 崇史 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10365265)
|
Keywords | 食道扁平上皮癌 / 核酸 / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
日本人ヒトゲノムBACライブラリー(慶應BACライブラリー)を活用して7,600クローンからなる高密度BACマイクロアレイを作製し、CGH (Comparative Genomic hybridization)法による診断システムを確立した。BACマイクロアレイCGH法は、染色体上の位置情報が明らかになっているBAC-DNAをプローブとすることにより、被検材料中に生じた遺伝子の増減をゲノムワイドに半定量することができる高感度・高分解能・迅速・簡便な解析方法である。まず扁平上皮癌由来A431細胞株、食道癌由来の培養細胞8株を用いてアレイCGH解析を行った。その結果、食道癌の臨床腫瘍学的に悪性度指標となるEGFR (7p12)やcyclinD1(11q13)など、既知の癌関連遺伝子の増幅を検出することができた。対照としたFLEB14-14(prepro B cell)に比して、EGFRの増幅は0.98から2.5、cyclinD1の増幅は0.91から1.37を示した。EGFR (7p12)やcyclinD1(11q13)に加えて、14q21領域の遺伝子増幅も確認しえた。また、食道癌臨床検体50例について、BACマイクロアレイCGH法を用いて現在解析を進めてきた。これまでに、3q,7q,11p,11qに増幅領域を認め、新たな癌関連遺伝子の可能性が示唆された。今後、中長期の臨床腫瘍学的特徴との関連性の検討が必要になると考えられた。
|