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2005 Fiscal Year Annual Research Report

腸内細菌のBacterial translocationの経路について

Research Project

Project/Area Number 17591444
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

加藤 高明  日本大学, 医学部, 講師 (40233788)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高山 忠利  日本大学, 医学部, 教授 (30280944)
早川 智  日本大学, 医学部, 助教授 (30238084)
KeywordsBacterial translocation / 腸内細菌 / 感染症 / 腸球菌
Research Abstract

腸内細菌のBacterial translocation (BT)の経路について検討するために、まず腸内細菌叢を調べた。大腸常在菌は、好気性菌ではEnterobacteriaceaeが1.6×10^8/g、Enterococcus spp.が4.9×10^7/g、Staphylococcus spp.が5.4×10^3/g、Candida spp.8.5×10^2/g、嫌気性菌ではBacteroides spp.が1.7×10^<10>/g、その他であった。これらの細菌が直接、または感染巣を形成してBTを引き起こす。そこで、BTを引き起こす頻度の高い細菌を検索した。まず、血液へのBTについて検討した。感染巣に菌が存在した場合に血液に流出する頻度が高い菌種は、好気性グラム陰性桿菌ではEscherichia coli (p=0.02)、Serratia marcescens (p=0.03)、好気性グラム陽性球菌ではStaphylococcus coagulase (-) (p<0.001)、Enterococcus spp.(p<0.05)であった。このうち、Staphylococcus coagulase (-)は中心静脈カテーテル挿入症例からの分離頻度が高く、カテーテル由来の血流感染の可能性がある。一方、E.coliは中心静脈カテーテル挿入症例は逆に少ないので感染巣または腸管から直接のBTの可能性が高い。結論として、腸内細菌の血液へのBT頻度の高い細菌はE.coli、S.marcescens、Enterococcus spp.である。現在、血流へのBTのみならず、肝へのBTを細菌の一部をプローブにしてPCRを行い検討している。肝手術後のドレーンからの分離菌の検出頻度が高くなるのはICG、長時間手術などのリスク症例で、リスクにより腸内細菌の肝へのBTが増加する可能性を示している。ドレーンからの分離菌は腸内細菌からの、BTのみならず、逆行性感染も含まれるために単純に前者の頻度を決めることはできないが、ドレーンからの分離頻度が少ない菌種は少なくとも前者の頻度は低い。これらの情報をもとにIn vitroの研究を行っている現状である。術後ドレーンからの分離頻度の高い菌種はEnterococcus spp.(p<0.05)であり、血流感染(BT)の結果とを考慮するとEnterococcus spp.は最もBTの引き起こす頻度の高い菌種と考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Book (1 results)

  • [Book] 感染症クリニカルガイダンス(診療科別頻度の高い感染症の要点)2005

    • Author(s)
      加藤 高明
    • Total Pages
      359
    • Publisher
      株式会社 ヴァンメディカル

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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