2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中野 哲宏 群馬大学, 医学部, 医員 (90396648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 靖雄 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40145470)
大谷 嘉己 群馬大学, 医学部, 助手 (70312882)
清水 公裕 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助手 (90375535)
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Keywords | 肺癌 / 転移 / マイクロアレイ / マウスモデル |
Research Abstract |
A)多臓器転移能を有するヒト肺癌細胞クローンの単離 ヒト肺癌細胞株PC14、LCMSから単離した多臓器高転移クローンの転移能の評価と再現性の確認のため、ヌードマウス尾静脈内注入(2×106 cells/0.2ml)を行った。多臓器高転移クローンを注入したマウスはいずれも親株に比して統計的に有意に生存期間が短く、転移巣の数の差も有意であった。まず、最も親株との転移能の差が顕著であったPC14AdとPC14親株の遺伝子発現の差を解析することとした。 B)転移に関わる生物学的性質の比較検討 転移に関わる生物学的性質としては、in vitro、in vivoでの増殖能、in vitroでの接着能、運動能、浸潤能について単離した多臓器転移クローンと親株の間で比較検討を現在行っている。 C)cDNA microarrayによる遺伝子発現の比較検討 まず、構成的な遺伝子発現の差について検討するため、PC14AdとPC14親株から培養細胞の状態でRNAを抽出し、遺伝子発現の差をマイクロアレイ(Human Genome Oligo Set Version 3.0,QIAGEN)を用いて比較した。3倍以上の発現変動が見られた遺伝子は、987遺伝子あり、10倍以上の変動が見られた遺伝子が28遺伝子であった。これらの遺伝子を機能別に整理し、RT-PCRで他の肺癌細胞株、臨床検体での発現を検討中である。 D)転移巣および皮下腫瘍での遺伝子発現の比較検討 多臓器高転移クローンのヌードマウス尾静脈内注入により得られた転移巣組織および皮下腫瘍の遺伝子発現の差を比較するため、マウスモデル作製を行っている。モデルの転移巣、皮下腫瘍からRNA、蛋白を抽出し以後の解析に使用し、転移先臓器に特異的な遺伝子の発現変動を明らかにする。
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