2005 Fiscal Year Annual Research Report
ステントグラフト留置後の瘤径変化に影響を与えるリスクファクターの解明
Project/Area Number |
17591462
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大竹 裕志 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (60283131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 剛 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (60242492)
眞田 順一郎 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (10313652)
松井 修 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10019961)
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Keywords | ステンドグラフト / エンドリーク |
Research Abstract |
【弓部大動脈瘤モデルを用いた動脈壁圧着圧の基礎的研究】 「はじめに」ステントグラフト留置による大動脈瘤の血栓化は,ステントにより拡張されたグラフトと大動脈壁との圧着により,瘤内への血流が途絶することにより完成する.この圧着が不十分であると,いわゆるtypeIのendoleakが生じ,血栓化が進行しない.「目的」我々は弓部・下行大動脈瘤モデルを作成し,当施設で使用しているM-Kステントと大動脈壁との圧着の安定性について検討した.「現象と方法」大動脈モデルは内径25mmのシリコンチューブにより,直型(下行大動脈モデル),屈曲型(弓部大動脈瘤モデル)を作成した.留置するステントは大動脈モデルの120%である直径30mmの直型・屈曲型M-Kステントを用いた.「結果」直型:上壁:47.5g/cm2,右側壁:41.2g/cm2,左側壁:46.5g/cm2,下壁:44.5g/cm2屈曲型:大弯側:42.6g/cm2,右側壁:44.5g/cm2,左側壁:43.8g/cm2,小弯側:44.1g/cm2「結果と考察」4方向の壁にかかる圧に有意差はなかった.また,直型,屈曲型群間にも有意差はなかった.直型・屈曲型の大動脈モデルを作成し,ステント留置により内面にかかる圧を平面的センサーにて測定した,弓部大動脈モデルでも屈曲に応じたM-Kステントを用いることにより、大弯側・小弯側でも直型と同様な均一な圧での圧着が可能であり,また壁面にかかる圧は直型と差はなかった,曲面に対する,十分な追従がなされているものと考えられた.M-Kステントは構造上いわゆるwall-stentの範疇に入り,左右上下いずれの方向にも追従しやすい.これに加え屈曲型M-Kステントを用いることにより、弓部大動脈領域でも安定した大動脈との圧着がえられると考えられた.
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