2005 Fiscal Year Annual Research Report
吸収性生体再生材と間質系幹細胞を用いたラット左心室瘤外科的治療の検討と開発
Project/Area Number |
17591466
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
東田 隆治 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40238275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 昭一郎 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (30283568)
松林 景二 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90362384)
西 崇男 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10362378)
浅井 徹 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60346012)
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Keywords | 再生医学 / 骨髄細胞 / 虚血性心筋症 / 心臓移植 / GFP / 心筋パッチ / 動脈硬化 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
虚血に伴う心筋症に対し、生体再生材料と骨髄由来幹細胞を用いた新たな外科的治療法の開発を目的として、ラットならびにマウス心筋虚血モデルにおける基礎的検討を行った。 1)ラットにおける虚血性心筋症モデルの作成 Lewisラットにおいて、左冠状動脈前下降枝結紮による心筋虚血状態を作成し、左室梗塞による心筋変性と瘢痕組織形成を確認し、治療対象モデルとしての適正が明らかとなった。 2)骨髄由来細胞の心筋再生における役割の基礎検討 現在、骨髄由来細胞からの心筋再生は、心筋細胞と血管内皮細胞への分化能の両面から再評価が必要となっている。この点は本研究においても治療効果を左右する最重要ポイントである。そこで、骨髄由来細胞の心筋梗塞部位における役割解明のために、GFPトランスジェニックマウスの骨髄をC57BL/6正常マウスに骨髄移植し、さらにこのマウスにβ-galactosidase(β-gal)トランスジェニックマウスより取り出した心臓を腹腔内移植し、移植性心虚血モデルを作成して、梗塞部位の共焦点蛍光顕微鏡による観察を行った。多くの骨髄由来GFP陽性細胞は炎症細胞あるいは平滑筋様細胞として梗塞部位へ侵入していたが、一部は新生血管内皮への分化やβ-gal陽性心筋細胞との融合像が観察された。現在、組織片よりレーザーキャプチャ法にてGFP陽性細胞を採取し、各細胞の発現遺伝子を解析し、骨髄細胞の分化能の再評価を進めている。 3)生体再生材料を用いた心筋形成手術用パッチの作成 2)の理由から、使用する骨髄細胞の最適化を図るため、細胞分取装置による特定細胞の分取を進めている。また、PCLAパッチを用いる予定であったが、入手困難となったことから、同等の働きを持つPGAパッチを用いて検討を行っている。
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