2006 Fiscal Year Annual Research Report
癌腫に対するエンドスタチン療法の効果増強のために:鍵となる血管新生促進因子の解明
Project/Area Number |
17591481
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
矢野 智紀 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40315883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽田 裕司 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 臨床研究医 (50381893)
遠藤 克彦 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 臨床研究医 (10381873)
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Keywords | エンドスタチン / VEGF / VEGF受容体 |
Research Abstract |
エンドスタチンを発現遺伝子を作成し、形質導入の実験系を確立し、その有効な腫瘍増殖抑制効果を証明してきた。エンドスタチンを用いた臨床試験で良好な報告がないのは、エンドスタチンのもつ強力な血管新生抑制効果を、打ち消す血管新生促進因子の代償的発現亢進が、予想される。 本研究では、in vivoでマウス肺腫瘍モデルにエンドスタチンを形質導入し、VEGF、VEGF受容体の発現の増強の有無について解析する。エンドスタチン発現で導だされる血管新生因子の関係が明らかになれば、エンドスタチン療法の効果の増強、持続が可能になる。 エンドスタチン遺伝子の作成:エンドスタチンはコラーゲン18のC末端の20KDaのペプチドで、マウスの肝臓RNAを抽出し、エンドスタチンプライマーを設定し、RT-PCT法を用いてPCR産物を発現ベクターであるpST2に組み込み、エンドスタチンを発現できるpST2-Endoを作成する。pST2-Endoのシークエンスを確認後、エンドスタチンの発現を確認し、このpST2-Endoを大量培養を行う。in vivo実験では、上記pST2-EndoをGL67/DOPEを用いて行う。形質導入効率は、24時間後または72時間後がピークになるため、形質導入後24時間及び72時間にマウスを犠牲死させて、形質導入肺を摘出し、直ちにホモジナイズし、RNAを抽出し、エンドスタチンとVEGF、VEGF受容体遺伝子の発現を定量し、これらの関係を検討した。
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