2005 Fiscal Year Annual Research Report
胸腺腫に対するステロイドパルス療法のメカニズムの解析
Project/Area Number |
17591482
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小林 昌玄 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90363928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 義敬 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40156831)
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Keywords | 胸腺腫 / ステロイド |
Research Abstract |
インフォームド・コンセントを得たうえで摘出した胸腺腫を約2〜3mm大に切り、V型96穴プレートの各穴に1個ずつ入れ、HOS条件(70%O2,5%CO2,25%N2)で様々な濃度のステロイド(glucocorticoid 1mmol,10mmol,100mmol,1000mmol/ml)で共培養した。このまま24時間、48時間培養し摘出した胸腺腫よりリンパ球を抽出し、(1)FACSによるCD4/8の分画の解析(2)AnnexinV/PIによるアポトーシスの解析CD4/8の分画の違いによるアポトーシスの影響を確認した。この結果アポトーシスに陥るリンパ球は未分化なリンパ球が中心で特にCD4+CD8+の領域のリンパ球が特にアポトーシスを起こしていることが解明された。又この領域のリンパ球にはこのステロイドのレセプターであるglucocorticoid receptorが高発現していることが証明された。又実際胸腺腫の患者からステロイドパルス療法前後のリンパ球を採取させて頂きin vitroの結果と比べた結果でも同様の結果が得られた。組織学的解析では実際患者からの胸腺腫をパラフィンブロックに保存し、組織学的に解析し特にTUNNEL染色を行いアポトーシスが胸腺内のどの細胞で行われているのかを解析した。この結果アポトーシスはリンパ球だけではなく上皮細胞でも行われていることが証明された。現在in vitroにおいてもこの組織学的に証明できるかを研究中である。またin vivoでのデータをまとめた論文が現在印刷中である。
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