2005 Fiscal Year Annual Research Report
eNOS遺伝子導入骨髄細胞で被覆したハイブリッド人工血管のin vivo評価
Project/Area Number |
17591493
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
勝間田 敬弘 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60224474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀本 佐智子 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40411350)
渡邊 房男 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40183719)
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Keywords | 骨髄細胞 / 骨髄間質系細胞 / eNOS遺伝子 / 遺伝子導入 / 人工血管 / ハイブリッド |
Research Abstract |
アデノウィルスによる内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)遺伝子の強発現が、細胞死を誘導することが確認されたため、遺伝子導入ベクターとして、テトラサイクリン発現制御システムを有するアデノウィルスを採用した。テトラサイクリンの少量の添加によっても遺伝子発現が抑制された。これにより、ヒト胎児腎細胞内でのeNOS遺伝子の増幅が確実に行えるようになった。 ウサギの細胞培養を行うにあたり、分離方法や遺伝子導入の至適な方法を検討するため、元来用いていたラットの骨髄細胞を用いた。骨髄細胞のうち、骨髄間質系細胞を分離・培養した。骨髄間質系細胞の倍化時間は約72時間であった。高い感染多重率を必要としたが、それに耐えうる生存力を有していたため、高い遺伝子導入効率を得ることが可能であった(感染多重率2000により遺伝子導入効率90%)。eNOSの発現は、基質として放射性同位物質によって標識したアルギニンを用い、生成物であるシトルリンをシンチレーションカウンターで測定した。その結果、シトルリンは、37℃、8分間の反応で、時間軸に対して直線的な増加を認めた。この反応は、競合阻害物質であるN^G-Nitro-L-arginine methyl ester(L-NAME)の添加によって、完全に阻害された。 骨髄間質系細胞の移植後の動態を確認するために、PKH-26を用いた細胞標識を行った。ホルマリンを用いた細胞固定では、PKH-26の蛍光性の低下は認められず、継代によっても蛍光性は維持された。 人工血管内腔での細胞の生着を確認するため、包埋と固定方法を検討したが、切片作成時に細胞の人工血管からの解離が起こるため、未だ適切な方法について検討中である。
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Research Products
(1 results)