2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳皮質-軸索画像による運動・言語機能画像化と統合型ナビゲーションによる局在検証
Project/Area Number |
17591502
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎌田 恭輔 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (80372374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増谷 佳孝 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20345193)
竹内 文也 北海道大学, 医学部, 助教授 (30281835)
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Keywords | 脳磁図 / 機能MRI / 脳機能マッピング / 言語機能 / ニューロナビゲーション |
Research Abstract |
昨年度につづいて、機能MRIと脳磁図を用いて言語優位半球方法を確立した。症例は117症例で全例Wada testにより言語優位半球を同定した。機能MRIとWada testの結果の一致率は91%であり、脳磁図の一致率は82%であった。機能MRIと脳磁図を併用することで検査の成功率は95%以上となり、Wada testに代用できる検査法として確立した。しかし、これら機能画像の活動領域局在に関する検証は十分に行われていないため、未だ臨床への積極的な応用にはいたっていない。本年度は言語課題による機能画像と、慢性硬膜下電極による皮質電気刺激、誘発課題による皮質電位(ECoG)計測による脳機能マッピングを比較することで、言語機能誘発課題の確立と、得られた結果の検討を行った。【方法】機能MRIでは単語提示による動詞想起と文字読み課題を、脳磁図は機能MRI課題に類似した文字読み課題を行いながら計測・加算平均し、single dipole modelを用いて信号源推定を行った。外科治療が必要と考えられた難治性てんかんの13症例において、てんかん焦点同定のために慢性硬膜下電極を留置した。その留置電極を用いて50Hzの双極電気刺激による言語機能マッピングを行い、機能画像で同定した言語関連機能の局在を検証した。また、機能MRI、脳磁図と類似した課題を行いながら、ECoG計測を行った。【結果】機能MRIでは、主に片側の中、または下前頭回周辺、縁上回一頭頂葉に活動を認めた。脳磁図では優位半球側内紡錘回と、上側頭回後部にダイポールの集積を認めた。皮質電気刺激によるマッピングでは、下前頭回(機能MRI)と上側頭回(脳磁図)刺激によりspeech arrest(11/13;84.6%)、錯語(10/13;76.9%)を認めた。また、優位側紡錘回(脳磁図活動部)刺激で高率に純粋失読を誘発した(12/13;92.3%)。一方、中前頭回の刺激では言語機能の抑制はほとんど認めなかった(3/13;23%)。ECoGは文字読み課題では紡錘回後部に200-300msecの潜時で顕著な電位変化をみとめ(100%)、優位半球上側頭回〜縁上回、頭頂葉に400msec以降の遅い認知反応(77%)が検出された。【総括】機能画像、皮質電気刺激、ECoGのそれぞれの結果は必ずしも一致していないため、今後さらに課題、解析方法の改良することが重要である。
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Research Products
(12 results)