2005 Fiscal Year Annual Research Report
虚血・てんかん性神経細胞死におけるCa2+代謝異常の細胞生理学的研究
Project/Area Number |
17591527
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
小黒 恵司 自治医科大学, 医学部, 講師 (90231232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 英典 自治医科大学, 医学部, 講師 (90254929)
島崎 久仁子 自治医科大学, 医学部, 講師 (40142153)
渡辺 英寿 自治医科大学, 医学部, 教授 (50150272)
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Keywords | 脳虚血 / てんかん / Ca^<2+> / IP_4 / Zn^<2+> |
Research Abstract |
1)IP_3 3キナーゼノックアウトマウスにおける機能的変化(IP_4の細胞死における役割) IP_33kinaseノックアウトマウスすなわちIP_4欠損マウスを使用し、同マウスにおける学習・記憶障害とCa^<2+>動態の変化を組織学的・生理学的に観察した。1)IP_33kinase抗体を用いた免疫組織学的検索ではIP_33kinaseは正常海馬CA1領域に強く発現していた。2)10分間の両側前脳虚血では、虚血7日後海馬の組織学的ダメージに差異は認められなかった。3)電気ショックを用いたpassive avoidance testで、ノックアウトマウスは野生種に比し、学習・記憶能力に劣っていた。4)Rhod2-AMを用いた海馬スライスのCa^<2+>イメージングで、ノックアウトマウスはGlucose-Oxygen除去後、CA1における細胞内のCa^<2+>の増加開始までの時間が長く、Ca^<2+>増加率も少なかった。以上より、IP_4は細胞内Ca^<2+>の増加経路の1つとなっており、学習・記憶の獲得に関与していることが推測された。 2)ドーモイ酸誘発てんかんモデルの砂ネズミ、マウスへの応用 従来の報告に基づき、ラットでの作成を試みた。4mg/kgの腹腔内投与により、側頭葉てんかん類似のてんかん発作を誘発し、投与後4日目に海馬CA3領域を中心に遅発性神経細胞死を認めた。Tune1免疫染色を施したところ、細胞死の一部はアポトーシスであることが確認された。現在マウスでの実用化を試みている。 3)幼若砂ネズミの虚血・てんかん抵抗性およびその機序の解明 生後2週間以内の砂ネズミを使い、AMPA型グルタミン酸受容体のGluR2が幼弱期における神経細胞死の制御を、細胞内Ca^<2+>の調節を介して行なっている可能性が示唆された。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Specific and Efficient Transduction of Cochlear Inner Hair Cells with Recombinant Adeno-Associated Virus Type 3 Vector.2005
Author(s)
Liu Y, Okada, Sheykholeslami K, Shimazaki K, Nomoto T, Muramatsu S, Kanazawa T, Takeuchi K, Ajalli R, Mizukami H, Kume A, Ichimura K, Ozawa K
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Journal Title
Mol Ther. 12
Pages: 725-733
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[Journal Article] Large-scale production of recombinant viruses by use of a large culture vessel with active gassing.2005
Author(s)
Okada T, Nomoto T,, Yoshioka T, Nonaka-Sarukawa M, Ito T, Ogura T, Iwata-Okada, M, Uchibori R, Shimazaki K, Kume A, Ozawa K
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Journal Title
Hum Gene Ther 16
Pages: 1212-1218
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