2005 Fiscal Year Annual Research Report
自己細胞由来の生理活性物質を利用した損傷脳に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
17591531
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
並木 淳 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20189195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 有未 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (50338183)
船曳 知弘 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90317256)
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Keywords | 移植・再生医療 / 再生医学 / 神経科学 / 生理活性 / 脳神経疾患 |
Research Abstract |
1)血管内皮細胞が産生する液性因子の神経幹細胞活性化 マウス骨髄由来の培養血管内皮細胞から産生される液性因子を培養上清中に採取し、マウス胎仔線条体細胞由来の神経幹細胞をneurosphere法(Reynolds et al, 1992)により培養した。増殖培養条件において、培養血管内皮細胞から産生される液性因子の添加によりneurosphere形成率の増加を認め、血管内皮細胞が産生する液性因子には神経幹細胞の増殖促進効果を有することが示された。 2)損傷脳における自己骨髄細胞由来神経幹細胞の誘導 神経幹細胞選択的nestin遺伝子の発現をGFPにより検出できるトランスジェニックマウス(nestin-EGFP)由来の骨髄単核球、もしくはユビキタスにGFPを発現するgreen mouse由来の骨髄単核球を、放射線照射レシピエントマウスに移植して骨髄細胞を置換した。埋め込み型浸透圧ミニポンプを用いて、中枢神経系への誘導因子であるNogginをレシピエントマウス側脳室内へ持続投与するとともに凍結脳損傷を加え、自己骨髄細胞由来の新生血管の形成、ならびに自己骨髄細胞からの神経幹細胞への誘導を検討した。Green mouseドナー由来のGFP陽性骨髄由来の細胞は脳損傷部位に多数認められたが、免疫組織学的にその多くはマクロファージであり、自己骨髄細胞由来の血管内皮細胞はほとんど認められなかった。一方、高濃度のNoggin局所投与により、脳損傷部位にnestin-EGFP陽性の自己骨髄由来の神経幹細胞選択的nestin遺伝子発現細胞の存在がみられ、これらの細胞はNestin蛋白の発現も認められた。
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Research Products
(1 results)