2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経板の発達における遺伝子発現に関する検討-特に外胚葉・中胚葉との関連について-
Project/Area Number |
17591539
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
稲垣 隆介 Kansai Medical University, 医学部, 講師 (10213109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 康雄 関西医科大学, 医学部, 准教授 (00121997)
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Keywords | noggin / secondary neurulation / chick embryo / sonoporation / sox2 |
Research Abstract |
胚発生の初期の段階において、神経管の発生には種々の要素が関連していることが分かってきている。特に、Bmp(bone morophogenetic protein)のグループに属する遺伝子(Bmp2, Bmp4, Bmp7など)が、中胚葉系の発生には必須であることが知られてきている。また、その影響の強弱によって接する外胚葉の形成にも変化が出ることが報告されている。当研究においては、最初は、マイクロマニュピレータとマイクロシリンジを使用してハンバーガーハミルトンのステージの3-4のニワトリ胚にnogginを注入し、胚の発育を観察した。しかし、この手法では、外観上は胚に大きな変化は見られなかった。そこで、後期実験ではnogginをsonoporationの方法で、ハンバーガーハミルトンのステージ13-16の胚のtail bud付近に注入し胚の変化を観察した。その結果、特にハンバーガーハミルトンのステージで15に近い個体に処理を施したところ、尾部の変化が見られた。そのような尾部に異常のある個体をin situhybridyzationの手法でSOX2の発現を調べたところ、尾部の変形のが強い部分で神経外胚葉が正常個体に比べて、凝縮していた。しかし、ステージを13前後にしたり、16前後にすると、このような変化はをもつ個体は得られなかった。これらのことより、二次神経管の発生にはnogginなどのステージ選択性の関与が推察された。 また、今回得られた異常な胚は、脊髄脂肪腫に代表される閉鎖性二分脊椎の重要な実験モデルになると考えられた。
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Research Products
(1 results)