2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17591541
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
阪元 政三郎 福岡大学, 医学部, 助手 (60258548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 武雄 福岡大学, 医学部, 教授 (10078735)
継 仁 福岡大学, 医学部, 助教授 (80279273)
小松 文成 福岡大学, 医学部, 助手 (70412591)
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Keywords | 再生医療 / 分化転換 / nestin / neurosphere法 / liver / mouse |
Research Abstract |
我々は、再生能の強い臓器のひとつである肝臓内の多能性幹細胞を用いて神経細胞へと分化させ中枢神経系の機能を再生させることを目標にin vivoにて基礎実験を行ってきた。 これまでの実績としてmouse胎児肝組織由来の細胞より神経様の細胞への分化転換の結果を得ている。今回はadultにおいても同様に、肝由来の多能性細胞から神経系の細胞に分化転換させることを研究目標としている。 胎児同様、組織をsinglece ll化させるためadult mouse liverをコラゲナーゼ灌流法にて結合繊維を溶解させた上でピペッティングしsingle cellを採取した。採取した細胞はneurosphere法を用いて初代培養されたがsphereの形成は胎児組織の場合と比較し不良でNestinで免疫染色を行ったが、陽性細胞はほとんどみられなかった。胎児肝組織をnestinにて免疫染色を行うと多数の陽性細胞が観察されるのに対し、adultliverのnestin免疫染色では陽性細胞は観察されなかった。このNestin陽性細胞の欠如がadult liverにおけるneurospher法での培養を困難としている原因と考え、adult liverのNestin陽性細胞を賦活、増殖させるための手段としてadult mouseのliverを約60%外科的に部分切除する再生肝モデルを作成した。再生肝組織をNestinで免疫染色すると肝部分切除3日後にNestin陽性細胞が最も発現されることが明らかとなった。再生肝モデル作成3日後、コラゲナーゼ灌流法にて結合繊維を溶解させた上でピペッティングしsingle cellを採取し、neurosphere法での培養を行ったがsphereの形成は不良であった。この結果からコラゲナーゼ還流法過程での細胞損傷の可能性が強く疑われた。コラゲナーゼ使用量、還流時間の調整が今後の課題と考えた。
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