2006 Fiscal Year Annual Research Report
超音波とニューキノロン系抗菌剤併用による抗腫瘍効果のin vivoでの検討
Project/Area Number |
17591545
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
永澤 博幸 秋田大学, 医学部, 助手 (50375284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 恭司 秋田大学, 医学部, 助教授 (10185431)
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Keywords | Acridine orange / Ultrasound / Antitumor effect / Sparfloxacin |
Research Abstract |
In vitroで確認できた超音波とニューキノロン系抗菌剤併用による抗腫瘍効果がin vivoでどうであるか検討するため、以下の実験を行った。 1.Sparfloxacinの濃度の調整:ニューキノロン系抗菌剤のなかで、in vitroで最も抗腫瘍作用が強かったSparfloxacinを0.3%DMFを溶解剤とし0.2mM、0.1mM、0.01mM、0.001nMの4段階に調整した。 2.マウス背部Air pouchの作成:マウスの背部皮下にroom air 4mlをmicro filterを通じて注入し、3日後にも同様に行い擬似関節腔を作成した. 3.超音波の至適照射条件の検討:Air pouch内へSarcoma180細胞1.5x10^7個と濃度を調整したSparfloxacinを混じて注入した。皮膚の毛を脱毛クリームで除去し、径30mm、高さ15mmの脱気水を満たしたガラス管内にair pouch部のみを水没させ、周波数2MHz、出力10W or 20Wで60秒間超音波を照射した。実験群は薬剤濃度と超音波の強度により分類し、対照群とあわせて10群(各群20匹)で検討した。 4.結果:経時的に皮膚の色調、腫瘍の増大を観察したところ、Sparfloxacin 0.2mM、0.1mM、0.01mM、0.001mMいずれでも皮膚の障害は生じなかったが、いずれでもほぼ同等の腫瘍の増殖が観察された。組織学的にも抗腫瘍効果は見られず、生存率にも有意差は見られなかった。超音波照射強度を10Wから20Wにあげても結果はほぼ同等であった。以上からSparfloxacin存在下で超音波照射し抗腫瘍効果を得るには、さらに種々の改良が必要と判断された。
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