2007 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症の分子病態の解明-RUNXファミリー遺伝子変異マウスを用いた検討
Project/Area Number |
17591555
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
神野 哲也 Tokyo Medical and Dental University, 医学部附属病院, 講師 (90343152)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四宮 謙一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20111594)
竹田 秀 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE拠点形成特任教員 (30376727)
麻生 義則 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (50345279)
|
Keywords | 変形性関節症 / トランスジェニックマウス / Runx |
Research Abstract |
関節軟骨の分化調節の分子機構を、我々が独自に樹立した変形性関節症を呈する遺伝子改変マウスモデルを用いて解明することを目的とし、それらのモデルマウスを用いて変形性関節症の発症の分子機構の解明、治療法の確立を検討するため以下の検討を行った。 昨年作成したRunxトランスジェニックマウスの解析を組織学的に進めた。Runx2、Runxltgマウスの椎体に明らかな異常はなく、椎間板では免疫組織学的染色によりX型コラーゲンの発現をみとめ、またサフラニン染色で軟骨染色性が低下しており、いずれも椎間板変性に合致する変化が認められた。マウス胎児の椎間板を用いてIn situ hybrydization法および免疫組織染色でRunxファミリーの発現を検討したところ、Runx2の発現が将来の椎間板部位に一致して認められたが、Runx1やRunx3の発現は認められなかった。さらに我々はマウス尾椎をばねで圧迫させることで荷重の増大による椎間板変性モデルを作成したところ、Runx2ノックインマウスでは椎体終板特異的にRunx2の発現が上昇することを見出した。また、ヒト椎間板ヘルニア患者において対照群と比較して有意なRunx2遺伝子発現の上昇を見出した。これらの一連の検討から、Runx2の発現誘導が椎間板変性を惹起する可能性が明らかになった(manuscript in revision)。
|
Research Products
(4 results)