2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経移行に伴う脳・脊髄機能再構築と伝達の機能再生に関する研究
Project/Area Number |
17591579
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山中 紀夫 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (50380332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 俊一 高知大学, 医学部, 教授 (90136250)
牛田 享宏 高知大学, 医学部附属病院, 講師 (60304680)
野口 政隆 高知大学, 医学部, 助教授 (60237831)
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Keywords | fMRI / MEP / 可塑的変化 |
Research Abstract |
中枢神経系の可塑的変化・再構築は脳梗塞後の神経の代償性回復の際などにみられるものがよく知られている。整形外科・リハビリテーション分野においては患肢切断後の利き手交換や腱移行後の回復過程に重要な役割を担っている。その中でも最もその影響が表れると考えられるのは肋間神経や健側頚神経根を用いた腕神経叢損傷の機能再建の場合であろうと考えられる。そこで今回は神経移行術後の脳から効果筋に至る神経系の再構築についての分析を行うにあたって、基礎データとなる経頭蓋磁気刺激-肩甲帯筋記録によるmotor evoked potential(MEP)の記録を行った。その結果、健常者では大脳皮質運動野の磁気刺激によって三角筋および上腕二頭筋のMEPを導出することができた。左右の活動電位を同一被検者で記録したところ三角筋では利き手側の電位が非利き手側に比較して低い傾向がみられた。また、前腕回外運動に用いられる脳部位について検討する基礎データ作りのために、健常者を用いてfunctional Magnetic Resonance Imaging(fMRI)研究を行った。fMRI撮像中に与える運動タスクは間欠的な右前腕回外運動を用いて行った。その結果、対側の大脳皮質運動野に一致する部位に脳活動を認めたが撮像中の動作が大きかった。今後、患者を用いた実験に先立って運動を一定の力と速度で行うデバイスの開発および頭部の固定法の改良を予定している。
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