2006 Fiscal Year Annual Research Report
Lubricinの新たな機能とその関節炎病態における役割
Project/Area Number |
17591585
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山元 拓哉 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (40381157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小宮 節郎 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30178371)
松山 隆美 鹿児島大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30145479)
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Keywords | lubricin / 関節リウマチ / ヒアルロン酸 / 蛋白質 |
Research Abstract |
Lubricinは生体において他の分子と結合しているかを知るため、関節リウマチ(RA)と変形性関節炎(OA)の関節液におけるlubricinの分子量を検討した。ルプリシンは30OkDaの低分子から5,000kDaまでの分子量を示した。特に、RA関節液においては低分子のlubricinが多かった。これまで、生体においてlubricinとヒアルロン酸の結合が推測されているが直接の証明はなされていない。そこで、関節液の高分子lubricinがヒアルロン酸と結合しているかを検討した。ヒアルロン酸がヒアルロン酸結合蛋白(HABP)に特異的に結合することを利用して、低分子・高分子lubricin分画をHABPに結合させ、結合部分と結合しない部分におけるlubricinの存在を抗lubricin抗体をもちいたウエスタンブロットにて検討した。高分子lubricin分画においてlubricinはHABP結合部分にて検出された。一方、低分子lubricin分画においてlubricinはHABPと結合しない部分に検出された。これらの結果から、lubricinは種々の分子量のピアルロン酸に結合しており、RA関節液では低分子ヒアルロン酸あるいはヒアルロン酸と結合していないlubricinの存在が示唆された。ヒアルロン酸の高分子(3,000kDa)あるいは低分子(1,000kDa)製剤は関節炎の治療に用いられていることから、高分子ヒアルロン酸とlubricinの結合分子、低分子ヒアルロン酸とlubricinの結合分子の境界潤滑能の検討は重要と考えられ、現在その検討を進めている。また、lubricinの軟骨の結合において、ヒアルロン酸の存在が必要かについても検討中である。
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